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想像以上の注目度…J1町田キーマンが告白 ロングスロー、筑波大戦、首位争い「ありがたい」「選手冥利に尽きる」【インタビュー】

FOOTBALL ZONE / 2024年6月21日 7時50分

■仙頭啓矢は連敗しない要因を「選手全員が同じベクトルでやれている」と分析

 FC町田ゼルビアは、J1リーグの前半戦を牽引したチームの1つだ。昇格組でありながら、18試合を消化して首位をキープ。6月22日に本拠地・町田GIONスタジアムで行われるJ1第19節アビスパ福岡戦の結果次第では、首位ターンとなる。黒田剛監督の下、快進撃を続けるチームに関して、中盤を支えるMF仙頭啓矢に訊いた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史)

   ◇   ◇   ◇   

 FC町田ゼルビアは、クラブ史上初となるJ1の舞台で快進撃を続けている。第4節北海道コンサドーレ札幌戦(2-1)以降、首位に立った回数は15試合中9試合と最も多く、第18節を終えた時点で勝ち点38(12勝2分4敗)、31得点(リーグ2位タイ)、16失点(リーグ3位)の成績を残している。

 開幕戦からレギュラーを任され、出場停止を除いて17試合に出場している仙頭は、「チーム自体が初のJ1で分からないことも多いなかでJ1に臨みました。でも、キャンプからやってきたことがしっかりリーグ戦でも体現できているし、チーム全員がFC町田ゼルビアのサッカーを理解してやれている結果だと思います」と語る。

 今季の町田の1つの特徴は、公式戦で連敗がないこと。敗れたあとに迎えた第7節川崎フロンターレ戦(1-0)、第9節FC東京戦(2-1)、第11節柏レイソル戦、ルヴァンカップ・プレーオフラウンド第1戦セレッソ大阪戦(3-1)、第18節横浜F・マリノス戦(3-1)では、しっかりと勝利を収めている。

 仙頭は「今まで連敗していないというプレッシャーはある」と明かしつつ、「そこに対して、選手全員が同じベクトルでやれているのが連敗しない要因になっていると思います。日々の練習が試合につながっていると、FC町田ゼルビアに来てから改めて実感しています」と分析する。

 直近では、6月12日に行われた天皇杯2回戦で筑波大と対戦し、PK戦の末に涙を呑んだ。この試合は、ジャリアントキリングを許してしまっただけでなく、韓国人DFチャン・ミンギュが左鎖骨骨折、MF安井拓也が右脛骨骨幹部骨折、韓国代表FWナ・サンホが左足関節靭帯損傷、前距腓靭帯損傷、三角靭帯損傷、オーストラリア代表FWミッチェル・デュークは左大腿二頭筋肉離れと計4人もの長期離脱者が出て、大きく取り沙汰された。前半25分から安井に代わって途中出場した仙頭は、「プロとして勝ちたかった」と吐露する。

「結果として負けてしまったことは受け入れないといけない。勝てるチャンスはあったので、そこで差をつけないといけなかった。ただ、自分たちが『もう一度原点に戻ってやらないといけない』と思えた試合でもあった。あの悔しさを忘れずに、ここから後半戦に向けてやっていかないといけない」


選手たちも注目度の高さを実感【写真:(C) FCMZ】

■前半戦ラストゲームの福岡戦は「大事な一戦」

 戦力的にも、精神的にも大きなダメージを負っただけに、6月15日の第18節横浜F・マリノス戦で、2022年のJ1王者である相手に逆転勝利を飾ったことは価値があると言っていい。仙頭も「『怪我をしてしまった選手たちの思いも背負って』という話はミーティングでもありました。チームとして、仲間として、勝利で応えたいという思いが全員にあった。連敗できないのもそうだし、近年Jリーグを牽引している横浜F・マリノス相手にどこまでできるか、と。チームとして1つになった結果、先制されても逆転できたので、すごくいい試合だったと思います」と語る。

 町田は、天皇杯の筑波大戦のほかにも、激しい球際やロングスローを駆使する戦術が議論のテーマに挙がることも多い。それだけ注目度が高いと言えるが、仙頭は「すごくありがたいこと」と冷静に受け止める。

「注目度の高さは実感しています。『首位のFC町田ゼルビア』という形で注目されて、いろんな人の支えがあってこの立ち位置にいれることに感謝しないといけない。注目されることのありがたみ、それに対して応援してくれている人に結果で返さないといけないプレッシャーを味わえているのは、本当にサッカー選手冥利に尽きます。想像以上の注目度と言えばそうですし、必然的にJ2からJ1初挑戦のチームが前半戦を首位で折り返すとなれば、Jリーグ史上でもないこと。そのチームの一員でいれることは幸せなことだし、その注目度をシーズン終了まで結果で示していきたい」

 前半戦ラストゲームの相手は7位アビスパ福岡。この試合できっちり勝利すれば、首位ターンで後半戦に臨める。仙頭は「この試合で前半戦折り返しということで、しっかり首位で終えるために勝ち点3を取りたい。アビスパはハードワークしてくるチーム。その部分で負けるわけにはいかない。すごく大事な一戦です」と位置づけ、サポーターに呼びかける。

「ホーム、アウェーにかかわらず、たくさんのサポーターの方々に来ていただいて力になっています。よりサポーターが多いチーム相手でも大きな声で応援してくれて、鳥肌が立つ時もある。僕たちはそのサポーターの方々のパワーに応えていかないといけない。FC町田ゼルビアが選手、スタッフ、サポーターの方々、クラブとして一体になって戦えている実感があるので、シーズン終了までさらに一緒に戦ってほしい。J1初挑戦で初優勝はこれまでの歴史にはないし、今の状況でタイトルを狙わないわけがない。これからいろんな厳しい戦いが待っていると思いますけど、チーム一丸となってやっていければFC町田ゼルビアの良さは必ず出せるはずです」

 J1を牽引する町田。その中心の1人に、いぶし銀の働きを見せる仙頭は間違いなくいる。

[プロフィール]
仙頭啓矢(せんとう・けいや)/1994年12月29日生まれ、大阪府出身。京都橘高―東洋大―京都―横浜FM―京都―鳥栖―名古屋―柏―町田。J1通算118試合・5得点。J2通算118試合22得点。前線と最終ラインをつなぐリンクマン。攻撃的なポジションだけでなく、今季は自身初となるシーズンを通してボランチとして過ごしており、中盤ならどこでもこなすユーティリティー性を備える。(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)

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