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今季の浦和のターニングポイントか ダブルボランチ継続+グスタフソン融合の“最適解”

FOOTBALL ZONE / 2024年7月5日 16時5分

■直近のリーグ戦2試合はダブルボランチ採用で連勝

 浦和レッズのペア・マティアス・ヘグモ監督は、7月4日のトレーニング後に定例のオンライン会見を実施。2連勝と結果が出ているなかで注目されるダブルボランチへの変更について「センターバックにとって自分の前のスペースを読みやすくなったという影響はあると思う」と話した。

 浦和はヘグモ監督が就任した今季、4-3-3システムの導入を宣言して沖縄県トレーニングキャンプから活動してきた。そのなかでキーマンとしてヘグモ監督が昨年まで指揮したスウェーデン1部ヘッケンから同代表MFサミュエル・グスタフソンも獲得した。しかし、開幕から失点も多くなかなか安定しなかった。特にプレッシングに関しては誰がセンターフォワードの横まで出ていくかにパターンも多く、臨機応変さが要求されたのと同時になかなか安定感を手にできなかった。

 そうしたなかでグスタフソンが先月の代表活動で負傷して離脱。迎えた6月22日のJ1リーグ第19節鹿島アントラーズ戦では、前半に守備の不安定さを突かれて2失点を喫した。そして後半からダブルボランチに変更すると機能性が上がり、2-2の引き分けに持ち込んだ。その後、26日の第20節名古屋グランパス戦と30日の第21節ジュビロ磐田戦はダブルボランチを採用して連勝している。磐田戦では特に攻撃が終わったあとに奪い返しにいくプレスや、高い位置から制限してロングボールを蹴らせるプレスが機能していた。

 その機能性とダブルボランチの関連について、ヘグモ監督は「アグレッシブに相手からボールを奪いに行くのは1つのキーポイントだと思う。前がしっかり行けば、中盤や最終ラインも状況が読みやすくなる。例えばボールホルダーにプレスがかかっていればプレスはかけやすくなる。ダブルボランチにすることで、センターバックにとって自分の前のスペースを読みやすくなったという影響はあると思う。中央にセンターバックとダブルボランチが2枚いれば、サイドバックも積極的に縦ズレしていけるだろう」と話した。

■グスタフソンをどのようにダブルボランチの中に組み込むか

 そして、「もちろん4-3-3からインサイドハーフの1人が出ていき、逆サイドのインサイドハーフが下がれば同じ形になるが、4-4-2をスタートにした守備をオプションに加えて上手くいっていると思う。前線のプレスではブライアン・リンセンと渡邊凌磨も非常に賢いプレーをしている」と、主に守備面の効果を話した。実際に、マイボールの際にはダブルボランチの一角に入ったMF伊藤敦樹が高い位置を取ることが多く、実質的には4-3-3と同じような位置取りになっていることが多い。

 また、今後迎える猛暑の中でどこまでアグレッシブな姿勢を維持できるかという観点には「自分たちがボールを握ることで体力を温存することができる。もう1つ言えるのは、5メートルから7メートルのスプリントで奪う方が、うしろに40メートル以上スプリントするより体力を使わない。そういう映像は選手にも見せた。『10メートル前に出るほうが、60メートルうしろに全力で走るよりいいよね』ということ」と、失った瞬間に1つ頑張ることが結果的にトータルして見れば運動量やスプリント回数をセーブできるという考えを話している。

 ヘグモ監督はグスタフソン復帰後にもダブルボランチを採用する可能性を示唆していたが、7月6日の第22節湘南ベルマーレ戦に向け「サミュエルについては体調不良があって前回の試合でメンバー入りできなかったが、次の試合でメンバー入りできれば」と話している。その意味では、プレーメーカーとして明らかに高いレベルを見せるグスタフソンをダブルボランチの中にどうやって組み込んでいくのかが注目点になる。それが、今季の浦和の転換点と言えるタイミングになるのかもしれない。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

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