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5発圧勝の裏で感じた“懸念”「苦しくなる」 次戦は身体能力高いマリ…代表OBが見る勝負の鍵【見解】

FOOTBALL ZONE / 2024年7月26日 7時1分

■【専門家の目|安田理大】大岩監督は終盤に西尾を左SBで起用

 大岩剛監督率いるU-23日本代表は現地時間7月24日、パリ五輪のグループリーグ初戦でパラグアイ代表と対戦し、5-0で白星スタートを切った。相手が前半に退場者を出し、数的優位で戦え、南米予選1位突破国に圧勝した。2008年にU-23として北京五輪にも出場した日本代表OBの安田理大氏は、勝てばグループリーグ突破が決まる第2戦のマリ戦に向けて“懸念点”を挙げた。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

   ◇   ◇   ◇   

 まず掴み取った1勝。前半19分、MF三戸舜介が冷静に相手GKを見てニアサイドをぶち抜く先制点をマークした。その後相手は退場者を出して日本は数的優位に。後半にはさらにギアを上げて、三戸が2点目を挙げると、MF山本理仁、途中出場のFW藤尾翔太が2ゴールで続き、大量5得点の大勝劇だった。

 相手が早い時間帯で退場者を出し、数的優位に立ったものの、攻守が噛み合って、ブラジルやアルゼンチンを上回って南米予選を1位通過してきた難敵を倒した。中2日での第2戦の相手は3月の親善試合で1-3と敗れたマリ。身体能力が高い相手に、大岩ジャパンに修正すべき点はあるのか。

「今日は通用したけど、1つ気になった点があるとしたら、11対11で、ガッツリ人に来られたときに、フィジカルで負け出したら苦しくなるんじゃないかな、というのは思った。今日はみんなが、それを上回るぐらいの活躍をしていましたけどね」

 アフリカ予選を3位で通過してきたマリはサイドからの高い攻撃力、強いフィジカルを武器に戦ってきた。初戦でマリはイスラエルと引き分けており、次戦に勝てば、日本の準々決勝進出が決まるものの、簡単な相手ではない。

「サイドバックの2人がこのサッカーにすごくハマっているなと思う。繋ぎながら、自分も前に出ていくというサイドバック。あとはやっぱ藤田譲瑠チマのところが効いている。懸念点としては、この選手たちがもしいなくなったときに、今みたいなスムーズなサッカーはできないのかな、というのを感じる」

 だからこそ、パラグアイ戦の終盤、大岩監督はDF大畑歩夢を下げて、DF西尾隆矢を投入。最終予選を兼ねたU-23アジアカップのイラク戦でも“守備固め”として、西尾は左SBに入っていた。点差も開いた段階で、次戦に向けてのテストもしっかりと行っていた。

「最後、西尾を左に持っていったり、攻撃に荒木(遼太郎)を入れたり、藤尾を入れたりして、2人は結果を残した。佐藤恵允も途中から出てきて、どんどんアグレッシブな姿見せてくれていて、うまく使ったな、と思いますね。途中交代の選手が当たるというのは、大岩監督が選手の事をすごく普段から見ていて『ここにはこの選手』というのが的確だったと思うし、その辺も含めて、素晴らしかったなと思いますよね」

 ズバリ的中したという大岩采配。マリ相手にどれだけ踏ん張れるか。終盤の“テスト”が生きるのか。中2日の強行日程で、大岩ジャパンの底力が問われる。

[PROFILE]
安田理大(やすだ・みちひろ)/1987年生まれ、兵庫県神戸市出身。ガンバ大阪のアカデミー出身で2006年にトップチーム昇格。プロ1年目からデビューを飾り、2年目の2007年ではナビスコカップの「ニューヒーロー賞」を受賞。大会MVPも獲得した。2008年には北京五輪メンバーに選出。2011年からオランダ1部フィテッセでプレー。その後はジュビロ磐田、サガン鳥栖、ヴィッセル神戸、名古屋グランパスと国内を渡り歩き、韓国を経て、アルビレックス新潟、ジェフユナイテッド千葉、松本山雅FCとさまざまなクラブを経験。日本代表としては7試合に出場し1ゴールをマークした。(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)

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