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なでしこ苦難の船出…五輪初戦スペインに逆転負け 清水梨紗が負傷アクシデント→担架で交代

FOOTBALL ZONE / 2024年7月26日 1時55分

■パリ五輪グループ初戦でW杯女王スペインと対戦

 パリ五輪の女子サッカー競技は現地時間7月25日にグループリーグの初戦が行われ、C組のなでしこジャパン(日本女子代表)は仏ナントでスペイン代表と対戦し、MF藤野あおばの直接フリーキック(FK)弾で先制も1-2の逆転負けを喫した。

 五輪の女子サッカー競技は12チームが出場し、4チームずつに分かれた3組のそれぞれ2位以上と3位のうち上位2チームが準々決勝へと進出する。スペインは昨年の女子ワールドカップ(W杯)を制した現在の世界女王だが、日本はその大会のグループリーグで対戦した際は勝利を収めている。池田太監督はこの初戦に18歳DF古賀塔子を抜擢。相手ボール時は4-4-2で構え、ボールを奪うと3-4-2-1に変化するシステムで戦った。

 その日本は前半3分、右サイドから斜めに入れたボールをFW田中美南がフリックして最終ライン背後へ。そこに反応したMF藤野あおばが左足シュートを放つ決定機を迎えたが、相手GKにファインセーブされた。それでも鋭い攻撃を武器に試合を進める日本は前半13分、中央やや右サイドの位置でフリーキックを獲得するとMF藤野あおばが右足でニアサイドを狙い、相手GKもセーブしきれない位置にゴール。直前の親善試合ガーナ戦に続く藤野の直接FK弾で日本が先制点を獲得。なでしこジャパンにとってパリ五輪の初ゴールになった。

 しかし、徐々にボールを持たれる時間が長くなり自陣にくぎ付けになり始めたなかで前半22分、パスワークからMFアイタナ・ボンマティに抜け出されてGK山下杏也加との1対1を決められ同点に追いつかれた。同40分にはコーナーキックから相手DFイレーネ・パレデスに至近距離からシュートを打たれる場面もあったが、山下が足でシュートブロック。1-1のまま前半を終えた。

 池田監督はハーフタイムの交代でFW浜野まいかをMF清家貴子に代えて投入。相手ボール時を5-4-1の陣形に整理してスタートした。浜野は後半5分、セットプレーのこぼれ球を右足ボレーで狙うも相手GKにセーブされたが積極的な入りを見せた。

 自陣でのプレーが長くなりながらも拮抗した試合を続けるなかで後半20分過ぎ、日本は右サイドの絶対的な主力DF清水梨紗が相手ドリブルに対応した際、ピッチに足を取られ膝を痛めてしまう。自らプレー続行不能を伝えるアクシデントが起こり、担架で交代を余儀なくされた。日本は清水をDF高橋はなと交代させ、古賀を清水のいたポジションに移した。しかし、清水の状態は次戦以降に向けても大きな不安要素になった。

 そうしたなかで後半29分、日本はスペインに清水が交代した右サイドから攻め込まれると、ペナルティーエリア内にドリブルで持ち込まれFWマリオナ・カルデンティに右足シュートを決められてしまう。これで1-2とビハインドを背負った。池田監督はラスト10分でFW千葉玲海菜を入れて攻撃時に4-3-3の形に変化させたが、このまま試合は終了。日本は敗戦で大会に入った。

 日本はこの後、現地時間28日にブラジル、同31日にナイジェリアと対戦。強豪ぞろいのグループを突破するために、次戦ブラジル戦が背水の陣になった。(FOOTBALL ZONE編集部)

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