決勝T進出は「日本が有利になった」 “混沌化”を対戦国指摘…ブラジル撃破で「心情は穏やか」

■日本はブラジルに2-1で逆転勝利

　なでしこジャパン（日本女子代表）は現地時間7月28日、パリ五輪女子サッカーのグループリーグ第2節でブラジル代表と対戦し、2-1で劇的な逆転勝利を飾った。2試合を消化し、ブラジルと勝ち点3で並ぶ形となったが、ブラジルメディアは「ブラジルと日本は勝ち点3で並んだが、東洋人の心情は穏やかになった」と取り上げ、「直接対決の結果で、日本が有利になった」と指摘している。

　初戦のスペイン戦で1-2と逆転負けを喫した日本は、DF清水梨紗が試合中に右膝を負傷してチームを離脱するなど、厳しい状況となった。そのなかで、ブラジル戦も0-0で迎えた前半アディショナルタイムにPKを獲得するが、FW田中美南のシュートは相手GKにキャッチされてしまう。さらに後半11分には相手FWジェニフェルに先制点を決められ、終盤に差し掛かっても攻め切れず、敗色濃厚な雰囲気が漂っていた。

　しかし、ドラマは試合終了間際に待っていた。後半アディショナルタイム2分、再びPKを獲得し、キッカーを務めたDF熊谷紗希が決めて同点に。そして同アディショナル6分、敵陣にこぼれたボールにMF谷川萌々子がダイレクトで右足を振り抜くと、鋭い弧を描いたロングシュートがゴール左に突き刺さり、勝ち越しゴールを決めた。試合はそのまま2-1で終了した。

　決勝トーナメント進出の行方は最終戦に委ねられることになったが、ブラジルメディア「UOL」は「ブラジルと日本は勝ち点3で並んだが、東洋人の心情は穏やかになった。最終節では日本がナイジェリアと対戦し、ブラジルは世界王者スペインに立ち向かう。さらに直接対決の結果で、日本が有利になった」と指摘している。（FOOTBALL ZONE編集部）