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3戦無失点の日本に生まれた“懸念点” スペイン戦で露呈の可能性も…OBが指摘「OAがいたら」【見解】

FOOTBALL ZONE / 2024年8月1日 7時50分

■【専門家の目|安田理大】出色の出来に大絶賛も“懸念点”を指摘した

 パリ五輪男子サッカー競技は現地時間7月30日、グループリーグの最終戦が行われ、大岩剛監督率いるU-23日本代表はイスラエル代表に1-0で勝利した。後半アディショナルタイムにFW細谷真大が決勝ゴールを挙げて、無傷の3連勝。D組を首位通過し、準々決勝でスペインとの対戦が決定した。日本代表OBのDF安田理大氏は大岩ジャパンの出色の出来に「100点しかない」と大絶賛。だが一方で生まれた“懸念点”を指摘した。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

   ◇   ◇   ◇

 ついにエースが決めた。日本は前半7分に最終ラインの背後を突かれたが、GK小久保玲央ブライアンがファインセーブ。膠着状態が続くなか後半32分にはアクシデントが発生する。中盤で相手のファウルを受けたMF川﨑颯太が負傷し、チームドクターからプレー続行不可能の合図が。交代の用意をしていたFW細谷真大に加えて温存していたMF藤田譲瑠チマをピッチに送り込んだ。相手の決定機に苦しみながらも守護神が好セーブを連発。すると、徐々に日本もペースを掴み始める。迎えた後半アディショナルタイム、FW佐藤恵允の右サイドからのラストパスを細谷が蹴り込んでゴール。エースの大会初得点で1-0の勝利を収めた日本は3戦全勝でD組を首位通過した。

 パラグアイ、マリ、イスラエルと難敵揃いの“死の組”を3連勝で突破した日本。守護神の躍動、藤田が攻守に牽引、サイドバック(SB)陣の奮闘、攻撃陣の高かった決定力など収穫は盛りだくさんとなった。安田氏はグループリーグを「100点しか言いようがない」と大絶賛。ただ、一方で懸念点も挙げた。

「無失点で切り抜けられたけど、逆に言えば先制された時の戦い方がまだできていない。例えば決勝トーナメントで先制されてしまった時、オーバーエイジ(OA)がいたら精神的に落ち着かせることができるけど……この大舞台でそれができるかどうか」

 今大会、日本はOAを起用しておらず同世代だけで臨んでいる。また、ワールドカップ(W杯)を経験したMF久保建英も招集できなかった。準々決勝で対戦するスペインなど強豪相手に劣勢を跳ね返すことが出来るのか。これは勝負の行方を握るカギになりそうだ。

 だが、日本は3戦目のイスラエル戦で大幅なターンオーバーをして、GK以外はバックアップメンバー含めて全員がピッチに立った。SBのDF関根大輝、DF大畑歩夢を休ませることができたのは大きい。「それは日本の大きなアドバンテージになると思う」。2年前に対戦した際には0-2で敗れたスペイン。東京五輪では準決勝で対戦し、延長で敗れたことも記憶に新しい。56年ぶりのメダル獲得を目指すならここで敗れるわけにはいかない。総力戦でスペインを倒してこそ、日本にとって新たな道が開けるはずだ。

[PROFILE]
安田理大(やすだ・みちひろ)/1987年生まれ、兵庫県神戸市出身。ガンバ大阪のアカデミー出身で2006年にトップチーム昇格。プロ1年目からデビューを飾り、2年目の2007年ではナビスコカップの「ニューヒーロー賞」を受賞。大会MVPも獲得した。2008年には北京五輪メンバーに選出。2011年からオランダ1部フィテッセでプレー。その後はジュビロ磐田、サガン鳥栖、ヴィッセル神戸、名古屋グランパスと国内を渡り歩き、韓国を経て、アルビレックス新潟、ジェフユナイテッド千葉、松本山雅FCとさまざまなクラブを経験。日本代表としては7試合に出場し1ゴールをマークした。(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)

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