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電撃解任劇→暫定監督が指揮 渦中の浦和が「空中分解」せずに戦えた訳

FOOTBALL ZONE / 2024年9月2日 8時30分

■町田戦は池田暫定監督が指揮

 浦和レッズは8月31日に行われるJ1リーグ第29節でFC町田ゼルビアと対戦し、2-2で引き分けた。ペア・マティアス・ヘグモ監督の解任からマチェイ・スコルジャ新監督の就任が発表され、池田伸康暫定監督で臨むイレギュラーな環境ながら、収穫はチームがバラバラになることなく1試合を戦えたことだった。

 浦和には激動の1週間だった。8月24日の第28節川崎フロンターレ戦は前半45分間で内容も良く1-0でリードしたハーフタイムに、悪天候により試合中止の判断が下された。そして週明けに浦和はヘグモ監督の契約解除を発表し、昨季1年間を率いて退任していたスコルジャ氏の復帰を発表。ビザ発給や来日までの間、池田コーチが暫定監督を務めると発表されていた。

 池田暫定監督は現役時代に浦和でプレーし、ゴールパフォーマンスなど明るいキャラクターでも愛された。指導者としても浦和の主に下部組織でキャリアを積み、トップチームでもコーチを務めてきた。それだけに、町田戦で指揮を執ることをについて「浦和生まれ浦和育ちで、ずっと浦和で育ってサッカーを学び、選手として浦和でできて、指導者としても浦和でできてきた。これ以上の光栄なことはない。恩返しという言葉が正しいか分からないけど、恩返しする意味でもファン・サポーターに勝利を届けたい」と話していた。

 そうしたなかで迎えたゲームは前半にセットプレーからMF関根貴大が先制点を奪い、後半の立ち上がりに同点に追い付かれたものの途中出場のFWチアゴ・サンタナが後半42分に勝ち越しゴール。しかし、後半アディショナルタイムのほぼラストプレーで同点ゴールを奪われて引き分けた。試合を通じて浦和にゴールシーン以外のチャンスはほとんどなく、町田には6回、7回と決定機を作られる苦しいゲームだったが、イレギュラーな状況下で迎えたゲームで最後まで戦い抜いた。

 キャプテンのGK西川周作は、「今日の円陣を組んだ時にも『ノブさん(池田暫定監督)のために勝とう』と言わせてもらって、それくらいみんなに愛されているので、今日の難しい状況で指揮を執ってくれて感謝しているし、ノブさんがいる、いないでは浦和レッズはいい方向に行くか変わるぐらい存在感が大きいコーチなので、これからも一緒に戦っていきたい」と話した。

 また、先制ゴールの関根は浦和の下部組織時代に池田コーチの指導を受けていた。それだけに「ゴールを決めたらノブさんのところに行こうと決めていた」とベンチに駆け寄った。その場でかけられた言葉については、「興奮していたし、落ち着いて、残りまだあるから頼むぞって言われた」と話していた。

 ここ数シーズンの浦和の選手たちは全体的にトレーニング中に大きな声を出すようなタイプがいないだけに、池田コーチが活気を出そうとする声が目立つことが多かった。居残り練習でも若手と向き合うことの多い存在だっただけに、このイレギュラーな1試合に向けチームが空中分解せずに済んだのは、チームとの日常がそうさせたのかもしれない。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

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