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欧州で“日本人株高騰”「かなり評価されている」 森保ジャパンSBが移籍市場での変化を実感

FOOTBALL ZONE / 2024年9月4日 18時10分

■菅原由勢が語るプレミアでのプレー&欧州での日本人評

 今夏の移籍市場でオランダ1部AZからイングランド1部サウサンプトンに加入したDF菅原由勢が、9月3日の日本代表の練習後、プレミアリーグでプレーする充実感を語った。

 サウサンプトンでは、右ウイングバックとしてリーグ戦3試合に出場し、すでに初ゴールも記録した。新天地で素晴らしいスタートを切ったようにも見えるが、本人は全く満足していない。「別に素晴らしくないと思いますよ。(チームは)3連敗ですし、結果も出ていないんで。そんなに素晴らしいスタートが切れている感覚はない。試合には出ていますけど、3試合目にやっとフル出場したところですし、まだまだ全然だなって個人的には思っています」と、自身の感触を口にした。

 同じ1部リーグでも、オランダとイングランドには大きな違いがあることも認め、「すべてが違うというか、選手の個の質も違えば、チームとして戦術化されている部分も違う。やっぱり一番は個の選手の質の高さっていうのは確実に違うと思うんで。そこはすごい3試合を通じて感じています」と語った。

 そして「プレミアリーグに行くことが目標だったのでそこは1つ達成できましたけど。やっぱり行ってみたら分かるというか、まだまだ自分はこれからだなと思うし、やっぱり素晴らしい対戦相手チームとやることによって、自分が考えられる以上の力を出さなきゃいけない。もっともっと成長しなきゃいけないと感じさせられているので、僕の成長にとってはもう本当にかけがえのない最高の場所だと思います」と、充実感を言葉に表した。

 これまでも世界トップレベルの選手は、イングランドに集まってきていた。プレミアリーグには今シーズン、菅原に加え、MF三笘薫(ブライトン)、MF遠藤航(リバプール)、MF鎌田大地(クリスタル・パレス)、DF冨安健洋(アーセナル)と5人の日本人選手がいる。

「去年で言えば、薫くんだったり、冨安くんだったり、航くんが、素晴らしいほどに日本人の株を上げてくれた。やっぱり日本人の評価基準も、欧州の市場でも変わっているのはすごい実感する。その結果、イングランドの市場でもそうだし、いろんな市場でもかなり評価されていると思う。今は本当に日本人だからとか、そういうのはもう関係ない。欧州の選手と比べられて、日本人もそういう舞台に立っていると思うので、すごく素晴らしい循環ができているんじゃないかなと思います」


早速プレミア初ゴールも決めた【写真:ロイター】

■イングランドで成長を実感、さらなる進化へ意欲

 サウサンプトンでは、左サイドのMFカイル・ウォーカー=ピーターズとも連動したプレーを見せているが、チームを率いるラッセル・マーティン監督の指示については、「めっちゃ細かい。多分、(戦術を)喋り始めたら1時間ぐらいかかるんですけど」と笑い、「言葉にしたらいろいろ長くなると思うんですが、すごいプランを持って試合に臨む監督なので、そこはしっかり頭を整理していきたい。プレシーズンで何週間か一緒に監督とも話しをしたし、いろんな試合や練習をこなしましたけど、まだまだ監督の求めているところで、消化しきれてない部分もあるので。そこはしっかり時間をかけすぎないように解決できたらなと思います」と、さらなる進化へ意欲を覗かせた。

 イングランドで成長を実感するが、そこで身に着けた個人戦術を日本代表で出すことに執着するわけではないという。「出せるものがあれば、出すべきだと思います。それがその日本代表チームにとってプラスになるんだったら、出すべきだと思いますけど、自分がこうやりたいからっていう、それを出すんじゃなく、日本代表として勝つために必要なことをできるようにしっかり選んで出すべきだなと考えています」と、選択肢を増やしたなかで、チームにとって最善の解決策を出していくと誓った。

 カタールW杯後の日本代表で、DF酒井宏樹に代わる右サイドバックのレギュラーに台頭してきた菅原だが、今回の最終予選ではさらに逞しくなった姿を見せてくれるかもしれない。(河合 拓 / Taku Kawai)

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