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過酷な標高2600mの戦い「心拍数下がらない」 日本の前例なき高地決戦で…U-20女子が「元気な姿」

FOOTBALL ZONE / 2024年9月11日 13時20分

■U-20女子W杯参戦中のヤングなでしこ狩野監督がオンラインで取材対応

 ヤングなでしこの愛称を持つU-20女子日本代表は、コロンビアで開催中のU-20女子ワールドカップ(W杯)で3連勝でのグループリーグ突破を果たした。決勝トーナメントを前に狩野倫久監督がオンラインで取材対応を行い、標高約2600メートルの高地で行われる環境について「前例がない中で難しさもあった」と話している。

 日本は初戦でニュージーランドに7-0の圧勝を収めて好スタートを切り、ガーナに4-1、オーストリアに2-0で勝利してE組を首位通過。3試合で13得点しただけでなく、7人が得点者に名を連ねた。交代枠もフル活用してのローテーション起用も行い、良い形で進んできた。狩野監督は「攻撃面に関してはチーム立ち上げ当初から常に取り組み、誰が出ても色々なコンビネーションやパスワークから点を取れる。それをW杯という世界の舞台でいかに発揮させられるか。それがグループリーグで多く見られたのが良さとして挙げられると思う」と話した。

 今大会での大きな要素が高地での戦いにあり、日本が3試合を戦った首都ボゴタは標高約2600メートルにある。狩野監督はメンバー発表会見の時点で「富士山の5合目や6合目にあたる。2011年にU-17男子がメキシコで試合をしたのが標高1900メートルほど。日本サッカーでも今までにない標高でやることになる」と話していた。マラソンの高地トレーニングを行うような環境だけに、JISS(国立スポーツ科学センター)やJOC(日本オリンピック委員会)の協力も得ながら約2週間前に現地入りして準備を進めた。

 そして、現地で実際に調整を行った感触を「単純に高地に来るということで酸素が少なくなり、それを取り入れようとすることで通常時でも心拍数が上がる。それで運動するとさらに上がるし、回復までの時間もかかる。通常と同じトレーニングの流れでも心拍数が下がらない。順化するまでに10日や2週間はベース。そこでも個人差があるのでモニタリングして、心拍数が上がるのがダメではなく、いつ、どこで、どれくらい下がるのかを見ながらトレーニングをしてきた」と話す。


狩野倫久監督が慣れない環境での難しさを話した【画像:オンライン会見より】

 キーワードになってくるのは「個人差がある」という部分であり、個々の状況を見ながら個別の対応をするのが準備期間だったとして、「前例のない中で難しさもあった」と話した。それでも「笑顔あふれる選手が多く、色々な環境や状況の中でも常にポジティブに、環境に順応するべく普段の練習から明るく元気な姿がある」と狩野監督は話し、チーム全体で乗り越えているようだ。

 ここまで良い形で勝ち上がってきたチームだが、指揮官は「グループリーグからいかにパワーアップして、ギアを上げてさらに4試合を戦っていくか。(優勝までの)7試合を考えればまだ半分も終わっていない。準備してきたことを発揮させるのはこれからなので、対戦国はどこが来ても強いと分かっているし、そこへの準備はスタッフも選手もチーム一丸でやっている」と先を見据える。まずは、現地時間13日にナイジェリアと決勝トーナメント1回戦を戦う。

 狩野監督は「アフリカ大陸特有のフィットネスレベルが非常に高い選手が特に前線に多い。それに対する準備がカギになると思う。そうは言っても、我々の良さである攻撃力を出しながら抑えていけるか考えていきたい」と試合を見据えた。ヤングなでしこは2018年大会以来となるこの世代の世界女王を目指して南米の地で戦っていく。(FOOTBALL ZONE編集部)

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