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森保監督はなぜ人を惹き付ける? 見えない場所でも配慮…中東アウェーでも変わらない“実像”

FOOTBALL ZONE / 2024年9月12日 14時40分

■練習場やピッチでも変わらず示す森保監督の敬意を見た

 日本代表を率いる森保一監督は、その礼儀正しさや所作でも度々話題に上がる。現地時間9月10日、アウェーで北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のバーレーン戦に挑んだ日本代表は5-0と快勝した。その3日前、練習ピッチで記者たちを静かに眺めていた印象的な姿。指揮官の目線は温かくも、闘志にあふれていたようにも見えた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也)

   ◇   ◇   ◇

 日本代表にとって熾烈な環境となったバーレーン戦。昼間は40度に達する高温多湿な気候は、到底スポーツをする環境ではない。取材に来た記者やカメラマンたちもゾンビのように重たい身体に鞭を打ちながら、9月7日に初めて練習ピッチを訪れた。練習前には、現地の子供たちとの交流も楽しんでいた森保監督。記者の姿を瞳に捉えると、まずは軽く会釈をしてくれた。

 2022年カタールW杯のラウンド16でクロアチアに敗れたあと、スタンドのファンに向けて深々とお辞儀する森保監督は、世界中で話題になった。大きな舞台だからこそ示したパフォーマンスなどではなく、普段から周囲に敬意を払う指揮官の実像なのだと再確認できた瞬間だった。

 その後は次々と取材に入ってくる記者やカメラマンの行動をじっと観察。その目線は、距離はあったとしても温かさを感じた。それは、10日のバーレーン戦で5-0の勝利を収めたあとも変わらない。

 現地バーレーンの記者から飛んだ質問にはまず「まずは、質問してくださって、両国がしのぎを削らせて戦うなかで、頑張ってお互いフェアに声をかけられるのを非常に嬉しく思っています」と感謝を述べるあたり、森保監督の人柄が窺える。

 この試合では日本国歌へのブーイングや、選手へレーザーポインターが当てられる事象も起こった。答えにくいであろう質問だったと思うが、「まずは国によって文化、価値観が違うのは多様性として受け入れていきたい」と真摯に語り出したのは印象的だった。だが、そのあとに「試合中の選手のプレーを妨害するような、もしかしたら目に当たったりしたときに選手の彼らにも害があるようなことはできるなら止めていただきたいなと思います」と話した目には、選手を守ろうとする指揮官の責任感の一部も現れていたように思える。

「バーレーンチーム非常にフェアなチームでしたので、サポーターのみなさんもチームのようにいてくれることを願っています」

 最後にそう締めくくったのは、実に森保監督らしい回答だった。

 出発の空港で出会った記者に対しても「ありがとうございました」と、再度深々と頭を下げる。スーツでビシッと決め堂々と背筋を伸ばし帰路に着く指揮官の姿は、並んだコーチ陣や選手たちよりも大きく見えた。(FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也 / Kenya Kaneko)

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