192cmの新戦力が「化け物級に成長」 日本代表の若手にOB期待「出場機会は絶対ある」【見解】

■【専門家の目｜太田宏介】太田氏が藤田、望月の2人について言及

　森保一監督が率いる日本代表（FIFAランキング16位）は、ここまで2026年北中米ワールドカップ（W杯）アジア最終予選で3勝1分の勝ち点10でグループ首位に立っている。10月15日にホーム（埼玉スタジアム）で行われた第4戦オーストラリア戦（同25位）は1-1のドローだったが、この試合は体調不良でキャプテンMF遠藤航が不在。そんななか元日本代表DF太田宏介氏は、日本の新戦力へも期待を寄せている。（取材・文＝FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也）

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　最終予選の序盤3試合でMF守田英正とボランチのコンビを組んでいた遠藤。こぼれ球を回収し、前線へつなげる需要な役割を担っていた。オーストラリア戦は体調不良で今大会初のベンチ外となったなか、先発にはMF田中碧が名を連ねている。守田とタッグを組んだ田中も安定したパフォーマンスを示し、不安を感じさせる要素はあまりなかったが、守田は試合後「なかなか碧も3バックでプレーする機会は少なくて、凄く考えながらやりすぎた分、いい味でのアンバランスさ、彼にしかない能力というのを上手く試合で使わせてあげられなかった」と今後の課題を自ら述べていた。

　太田氏は、ベンチにとどまったMF藤田譲瑠チマも「見たかった」と22歳の若きボランチに目を向ける。「例えば守田選手が中盤の底でアンカーとしていながら、相手の攻撃の芽を潰してそこからのつなぎ役、配給役として……。オリンピックでもそうでしたけど、やっぱり彼が縦パスを入れる、くさびのパスを入れる部分のアイデアだったりは攻撃の起点になりますよね」と能力を評価した。

　また「彼は遠藤選手に次ぐ、日本を背負っていく中盤のプレーヤーになると思います。近いうち出場機会は絶対あると思います。後ろでバランス取りながら、散らしてくタイプで遠藤選手に近い。攻撃のアイデアはもっとあると思いますし、足元の技術も高いので、今後が楽しみですね」と遠藤との違いやプレーヤーの特性を挙げつつ、太田氏も出場の時を楽しみにしている。

　一方、太田氏がクラブアンバサダーを務めるFC町田ゼルビアから選ばれているDF望月ヘンリー海輝も、オーストラリア戦で初のベンチ入り。出場はなかったが「この招集ですごい自信を付けていますし、これまでメンバー外でしたけど、今回ベンチの一員として戦えたっていうのはすごいいい経験だったと思います。クラブも終盤戦で苦しんでいますから、ああいった若手の新たなヒーローがより活躍してくれると嬉しいです」と、愛情も含めて語った。

　そんな望月の持ち味は192センチの高さも生かした身体能力。太田氏も「このポテンシャル持ったサイドバック（SB）って、これまでの日本にもいなかったですし、そういう意味では非常に楽しみ。この半年で化け物級に成長しているので、もう半年後、1年後は正直どこにいるか想像全くできないですね」と間近で感じる望月の成長を喜んでいた。

　現在日本は3バックをメインに最終予選を戦っているなか「望月選手は3バックの右にもハマると思いますけど、僕は4枚の右（SB）が一番いいと思います。ただ、どちらもできるっていうのは彼の強みでありますよね」と起用ポジシンョンにも言及。「前線の激しいポジション争いに比べたら、まだ比較的少ない方だと思います。めちゃくちゃチャンスだなと思いますけどね」と、この後も続く代表戦で出番が来ることを期待していた。（FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也 / Kenya Kaneko）