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森保J、中国戦出場全16選手「パフォーマンス査定」 9戦9発FWに“裏MVP”…アピール不足は?

FOOTBALL ZONE / 2024年11月20日 6時30分

■中国戦の出場メンバー16選手を5段階査定

 森保一監督が率いる日本代表(FIFAランキング15位)は11月19日、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第6戦で中国(厦門)と対戦し3-1の勝利を飾った。大幅なメンバー変更により、連係面でまだまだ完成度は高くない部分も垣間見えたが、セットプレーから2得点など好材料も。小川航基が改めて得点能力の高さを表したほか、途中出場の選手で格の違いを見せた選手もいた。

 ここでは各選手たちのパフォーマンスを振り返るべく、出場16選手を5段階評価(最高が5つ星★★★★★)で査定する。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也)

   ◇   ◇   ◇

<GK>
■鈴木彩艶(パルマ)=★★★★☆
 中国がセットプレーでGKを超えるファーサイドのボールを送るが、相手に囲まれる中でもしっかり対応。見せ場はそこまで多くなかったなか、概ね安定したセービングを披露する。後半4分に食らった失点シーンはノーチャンスだった。

<DF>
■板倉 滉(ボルシアMG)=★★★☆☆
 インドネシア戦に続き、3バックの中央でフル出場。カウンターを受けた際の1対1対応で不安な部分が垣間見えた。ただ前半アディショナルタイム(AT)に決めたヘディングは見事。あの1点が試合を大きく左右した面も大きい。

■町田浩樹(ボルシアMG)=★★★★☆
 3バックの攻守で一番安定していた。ウイングバックの裏へ放り込まれるハイボールへの処理も、安心感があった。右サイドへの大きな展開で何度か状況を打開。隙があれば前線の攻撃に参加する余裕も。ミスらしいミスはほとんどなかった。

■瀬古歩夢(クラブ・チューリッヒ)=★★★☆☆
 久々のA代表ながら、序盤から空中戦で高い勝率を示した。出番が限られていたこともあるが、右ウイングバックの伊東純也とは上手く連係を発揮できず。攻撃面で違いを出せるかが今後の鍵となりそうだ。

■橋岡大樹(ルートン・タウン)=★★★★☆(←後半32分IN)
 インドネシア戦では3バックの一角だったが、今回の中国戦では右ウイングバックとして途中出場。攻守で任務をそつなくこなした。

<MF>
■田中 碧(リーズ)=★★☆☆☆
 ビルドアップのためにバックラインまで下りてボールを散らし、リズムを作ろうとする姿勢が垣間見えたが、そこから中央へズバッと入れる縦パスが少なかった。守備ではパスミスから相手のショートカウンターを食らう場面があるなど、攻守両面で課題を残した。守田英正の立ち位置を脅かす存在になれるかは、今後に懸かっている。

■遠藤 航(リバプール)=★★★★☆
 味方がボールを失った直後のカバーリングで、何度も日本のピンチを防いだ。基本的に高い守備強度を続けていたが、失点シーンでは唯一気の緩みからか、中盤で相手にあっさりとかわされてカウンターを許した。

■伊東純也(スタッド・ランス)=★★★★☆(→後半32分OUT)
 序盤こそボールが回ってくる回数が少なかったが、逆ウイングバックの中村からのサイドチェンジを受け、折り返しクロスを送ったシーンは迫力満点。持ち味である縦突破から、もう少しシュートシーンへつながればなお良かったか。

■局面で「重要な得点を奪った」小川の存在は大きい

■中村敬斗(スタッド・ランス)=★★★☆☆(→後半19分OUT)
 狭いスペースで局面を打開するのに苦労したものの、伊東との“スタッド・ランス”コンビで息の合ったサイドチェンジを披露。持ち味であるカットインからのシュートシーンはあまり作り出せず。後半の方が自身の良さを出せていた印象だ。

■南野拓実(ASモナコ)=★★★☆☆(→後半19分OUT)
 左サイド狭いスペースで中村とのコンビネーションに苦労。開始早々に縦パスを受け上手くターンで前を向くギャップを突くプレーは示したものの、得点に絡むことはできなかった。それでも、守備では献身的な姿もあった。

■久保建英(レアル・ソシエダ)=★★★★★(→後半39分OUT)
 裏の“MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)”。先制のコーナーキックを得たのも、久保の鋭いカットインシュートからだった。2本のコーナーキックでキッカーを務め、得点に関与。相手を翻弄するドリブルから絶妙なテクニカルファウルなど、攻守両面で輝いていた。

■三笘 薫(ブライトン)=★★★★☆(←後半19分IN)
 左サイドでインナーラップした前田へスルーパスを送りチャンスを演出。ドリブルで突破を図るシーンは限られたが、要所要所でクオリティーの高さを見せつけた。

■鎌田大地(クリスタル・パレス)=★★★★☆(←後半19分IN)
 あまり生まれていなかった中央で複数人関わった崩しを、投入後から何度も実演。特に板倉、遠藤、鎌田、田中と連続でダイレクトパスをつなぎゴールに迫ったシーンはその一例とも言える。

■前田大然(セルティック)=※出場時間短く採点なし(←後半39分IN)
 前線から高速プレスでボールを奪った終盤のシーンは見事。シャドーの一角で途中からピッチに入ったが、内側からのランニングで相手のポケットを突く裏抜けが効果的だった。

<FW>
■小川航基(ナイメヘン)=★★★★★(後半32分OUT)
 セットプレーと流れのなかから頭で合わせ2ゴール。ストライカーとしての嗅覚を最大限に発揮している。重要な得点を前後半で奪った文句なしのMOMだ。国際Aマッチ9戦9発と驚異的な数字も残している。

■古橋亨梧(セルティック/スコットランド)=★★★☆☆(←後半32分IN)
 限られた時間の出場だったなか、鎌田から受けた鋭いグラウンダーのパスを上手くシュートにつなげられればと悔やまれる。見せ場はそこまで多くなかったが、センターフォワードとして結果を残せなかった。(FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也 / Kenya Kaneko)

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