1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

試合中断で整列…感動の光景は「愛されたからこそ」 限られた選手だけに贈られる敬意【見解】

FOOTBALL ZONE / 2024年11月22日 8時30分

■【専門家の目:栗原勇蔵】長谷川アーリアジャスールが花道で見送られた

 J3のガイナーレ鳥取に所属する元日本代表MF長谷川アーリアジャスールは、今シーズン限りで現役を引退する。2007年に横浜F・マリノスの下部組織からトップチームに昇格した長谷川は、18年間のキャリアで国内外9クラブを渡り歩き、36歳で現役を退く決断をした。(取材・構成=FOOTBAL ZONE編集部)

   ◇   ◇   ◇

 今シーズンのホーム最終戦となった11月17日の第37節ツエーゲン金沢戦に先発起用された長谷川は、後半26分にベンチに退いた。その際には両チームの選手たちが花道を作り、スタジアム全体からの大きな拍手とチャントで送り出された。このシーンの動画がJリーグ公式「X」で紹介され、35万回を超える再生回数を数えている。

 自身も横浜FMの下部組織出身だった元日本代表DF栗原勇蔵氏は、「アーリアも(横浜FM)ユース(出身)だったので、直属というか、被ってはいないですけど、自分と同じ道を辿ってきた選手。本当に感慨深い」と、プロ入りまで自身と同じキャリアを辿ったMFが、最後のホームゲームを終えたシーンを振り返って目を細めた。

 2019年にスパイクを脱いでいた栗原氏は「自分も5年前に引退して、アーリアは5個下なので、同い年まで(プロで)やった。高卒で18年、一緒の長さまでやって、36歳なのですが、身体的にもどれだけ大変だったかも分かります」と、長きにわたって現役生活を過ごしたことを労い、「J1から海外にも行って、最後はJ3の鳥取で引退。代表にも入って、キャリアとしては素晴らしいものがあります。鳥取あたりに行くとそういう経歴の選手は少なくなるなかで、そういうキャリアがある選手が声を出したりすることで、説得力もあると思います」と、チームに与えていた影響について言及した。

 そして、「あの映像を見てすごく選手みんなに慕われているなという感じで、なんか嬉しかった。アーリアの顔も『もうやりきった』という感じの顔もしていたし、サッカー選手としてやりたくてもやれない、クビになって終わりという選手が多い中で、18年やれたことは素晴らしいことです。そんな中でああいう風にセレモニーとかまでやってもらえることは、すごく幸せなこと。自分もそうでしたけど、一生の思い出になるし、本当に良かったんじゃないかなと思います。すごくコミュニケーション能力が高い人間なので、本当にサポーターとかにもすごく愛されたのかなと思います」と、移籍する先々で愛された人の良さを語った。

 長谷川は2012年に加入したFC東京で、ランコ・ポポヴィッチ氏(前鹿島監督)と出会い、チームの中心選手となった。ここから大きく飛躍していったが、その後、ポポヴィッチ監督がセレッソ大阪、スペインのレアル・サラゴサで指揮を執ることになった時にも、長谷川を呼び寄せてチームの中心に据えた。

 栗原氏は「アーリアにとってポポヴィッチ監督と出会えたことで、サッカー選手としての幅もすごく広がったと思うし、人間的にもサッカー選手としてもすごく成長したと思う」と言い、「その中でいろんな経験して、サポーターにも愛された選手だからこそ、ああいう形で送り出されたのかなと思いますね」と、限られた選手しか経験できないであろうホームゲームでのラストシーンについて語った。(FOOTBALL ZONE編集部)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください