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J1町田は「希望」 今季出場わずか“1”「契約満了は当たり前」…40歳レジェンドに触発され再挑戦

FOOTBALL ZONE / 2024年12月12日 7時20分

■FC大阪で3年半プレーした34歳MF日髙がトライアウトに参加

 FC大阪を今季限りで契約満了となったMF日髙慶太が、12月11日に行われた2024年JPFA(日本プロサッカー選手会)トライアウトの1日目に参加した。同クラブで21年夏から在籍し、JFL(日本フットボールリーグ)からJ3昇格へ大きく貢献した34歳が約3年半について振り返る。クラブでの葛藤、そして自身に希望を与えてくれたFC町田ゼルビアのレジェンドについても語ってくれた。

 日髙は横浜F・マリノスのジュニアユース、慶應義塾大学を経て2012年にモンテディオ山形でプロの世界に入った。13年夏から半年間は当時JFLだった町田にも所属。その後はブラウブリッツ秋田、ヴァンラーレ八戸、東京ユナイテッド、東京武蔵野ユナイテッドと渡り歩き、21年夏からFC大阪でプレーしてきた。

 秋田時代にはJ3制覇も経験。またFC大阪では21年のJ3昇格に貢献した。ただFC大阪で迎えた2024シーズンは、ルヴァンカップ1試合の出場のみにとどまり、12月7日に契約満了が発表された。

「チームに貢献できなかった。もちろん僕自身、契約満了というのは当たり前だと思っていました。今季は自分が今どれだけJリーグの舞台で通用するのかと分からないままシーズンを終えてしまった。もう1回、自分がどれだけやれるかっていうことをチャレンジした上で次の決断をしたい。その思いで今日のトライアウトを受けました」

 JPFAの理事の一員も務める日髙。今回トライアウトの11対11の試合で、見事なミドルシュートを突き刺して見せた。「クラブ自体がプレーオフに進んでいたこともあって、割と直近まで練習ができていました。コンディションには不安なく挑めましたね」と、場面を振り返る。FC大阪は今季リーグ6位フィニッシュで、J2昇格プレーオフにも出場。残念ながら初戦でその道は途絶えてしまったが、日髙は「年間通して選手たちがぶれずにやり続けた」ことを誇りに思っている。

「悪い時もありましたけど、それでも全選手が外向かずにやり続けていました。また自分を含めてベテラン選手たちがチームを締める。そういった部分はうちが最後プレーオフまで入った理由だと思います」

■半年在籍の町田にはレジェンド中島の存在「凄い勇気をもらった」

 一方で、日髙が半年間のみ在籍したことのある町田は、今シーズンJ1初挑戦で3位と躍進を見せた。JFL時代を知る日髙は「僕はどのクラブにもあそこにまで行くチャンスがあるんだなということを考えさせられました。本当色々なクラブの希望になったんじゃないかな」と、レンタルで在籍した過去のあるクラブについて口を開く。なかでも大きな刺激を受けたのが、40歳で現役を続けるMF中島裕希だ。

「山形時代に一緒にやっていました。山形を契約満了になった裕希さんが、町田でレジェンドになっている。40歳の今もJ1のピッチでプレーして得点を取っているのを見て『自分も辞められないな』と。凄い勇気をもらいましたし、もう一度やろうと思えたので、非常に感謝しています」

 リーグ戦、ルヴァンカップでそれぞれ得点を決めたベテランFWとの共闘に思いを馳せる日髙。今年で34歳を迎えたが、“先輩”はJ1の舞台で自身の役割をしっかりと果たしている。「僕は選手を生かす立場」。日髙は自身の強みをそう表現する。トライアウトでも飄々とボールを捌きながら、一発で自身の印象も色濃く残した。40歳の“先輩”に負けじと…。サッカー選手として「次のチャレンジ」に挑む日髙の姿は、現場でも凛々しく映っていた。(FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也 / Kenya Kaneko)

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