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出場時間90分以下“18人”も…森保Jに差す光 人材不足ポジションと来年期待の選手たち【コラム】

FOOTBALL ZONE / 2024年12月16日 6時50分

■GKは経験を積ませる意味でも鈴木彩艶を起用し続けるだろう

 2024年の日本代表の活動が終わった。チームとしては、2026年北中米ワールドカップのアジア最終(3次)予選の6試合を5勝1分けで終えるなど、申し分のない内容だったと言えるだろう。準々決勝で敗退したアジアカップについても、森保一監督は「私自身は、いろんなトライをしている中で、アジアカップを通して悔しい思いをしましたが、1戦1戦、すべて勝っても負けても次につながるものだと思ってやってきました」と手応えを感じていた様子だった。

 ただし、これが選手個人になると「よかった」とは言えない選手たちもいることだろう。特に招集されても出番がなかった、ベンチ外になってしまった選手は2025年の活動に向けて、一層の活躍が期待されるところだ。新しい選手を呼ぶ前に、今まで招集されていた選手が出場するだけの力を見せることのほうが先だ。

 今年、90分以下の出場時間しか与えられなかったのは計18人。GKが大迫敬介(広島)、野澤大志ブランドン(FC東京)、谷晃生(町田)、DFは渡辺剛(ヘント)、森下龍矢(レギア・ワルシャワ)、三浦颯太(川崎)、高井幸大(川崎)、関根大輝(柏)、望月ヘンリー海輝(町田)、長友佑都(FC東京)、MF/FWは伊藤涼太郎(シント・トロイデン)、奥抜侃志(ニュルンベルク)、藤田譲瑠チマ(シント・トロイデン)、川村拓夢(ザルツブルク)、相馬勇紀(町田)、大橋祐紀(ブラックバーン)、鈴木唯人(ブレンビー)、古橋亨梧(セルティック)となっている。

 このうちGKに関しては来年予選突破を決めるまでは、経験を積ませる意味でも鈴木彩艶(パルマ)を使い続けるだろう。そのため、ほかのGKは本大会進出を決めた後が勝負となるはずだ。だが、ほかのポジションを考えると、ここに挙げた選手たちが台頭してこなければ、厳しくなっていくのは明らかだ。

 まずDF陣である。6月以降、森保監督は3バックを採用しているため分かりづらくなっているが、両サイドバックの人材が不足している。特に左サイドバックは伊藤洋輝(バイエルン)、中山雄太(町田)と負傷者が相次ぎ、4バックにしたときの候補は長友だけだった。

■2024年の日本代表で忘れてはならないのが小川航基の台頭

 また、層が厚いと思われていたセンターバックも、冨安健洋(アーセナル)が負傷し、谷口彰悟(シント・トロイデン)までも怪我を負ってしまったことで早急に選手発掘をしなければいけない。渡辺や高井がどこまで成長するか、大いに注目すべきポイントになっている。

 MF/FWは2チーム分の人材が揃っている。だが、遠藤航(リバプール)、守田英正(スポルティング)の組み合わせが盤石すぎて、この2人を中心に守備も攻撃陣もコンビネーションを合わせてきているため、どちらかの不在が大きく影響してしまう。今年は一度も出場機会がなかった藤田がどこまで成長した姿を見せるかは、日本代表に一番刺激を与えることになるだろう。

 出番をあまり掴めていない選手たちの成長がなければ、日本の問題は解決できない。また、この出場時間の少なかった選手たちに加え、来年の飛躍が期待される選手たちがいる。2024年、6月のワールドカップ2次予選終了までと、9月からの最終予選以降で大きく出場時間が違う選手がいるのだ。

 町田浩樹(サン・ジロワーズ)は6月11日のシリア戦までの9試合で5試合、330分しか起用されていなかった。だが、9月の中国戦以降は6試合フル出場を続けている。実際のところ、この町田の成長がなければ、9月以降の3バックは破綻していた可能性もある。このままレギュラーを確固たるものにするのか、あるいはほかの選手が戻ってきて控えに甘んじなければならないのか、正念場だろう。

 また、毎熊晟矢(AZアルクマール)はタイ戦からアジアカップまでの6試合で5試合、361分起用されていた。3月の北朝鮮戦ではベンチ外になったが、その後は海外移籍したこともあって招集されていない。オランダで成長したどんな姿を見せてくれるのか、楽しみな選手でもある。

 そして、2024年の日本代表で忘れてはならないのが、小川航基(NECナイメヘン)の台頭だ。6月までの小川の出場時間は2試合で99分。その後も試合あたりの出場時間は多くなく、6試合に出場したものの、213分しかピッチに立っていない。だが、9月のバーレーン戦、10月のサウジアラビア戦、11月の中国戦での2ゴールと波がなかった。不動のワントップだった上田綺世(フェイエノールト)の座を奪えるのか、2025年に期待が懸かる。

 こうして名前を挙げていくだけでも、日本の将来に明るい光が差していそうなことがよく分かる。2025年も日本代表は必ずやさらなる高みにいってくれることだろう。(森雅史 / Masafumi Mori)

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