Jリーグ新天地で躍動、G大阪移籍の28歳が森保ジャパン復帰も? 「2024年移籍組」ベスト11【コラム】
FOOTBALL ZONE / 2024年12月27日 7時10分
■今季特に効果的だったJ1~J3国内移籍組のベストイレブンを独自に選出
2024年のJリーグはシーズンオフを迎え、来季に向けた移籍市場が話題の中心になっている。そこでここでは今季特に効果的だったJ1~J3国内移籍組のベストイレブンを独自に選出。なお今回は夏の移籍を対象外としている。(文=河治良幸)
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GKはスベンド・ブローダーセン(横浜FC→ファジアーノ岡山)を選んだ。ドイツ2部のザンクト・パウリから横浜FCに加入し、3年間プレーしたあと、岡山に完全移籍したブローダーセンは開幕戦からリーグ戦の全試合にフル出場。リーグで2番目に少ない29失点でプレーオフに進出すると、2試合クリーンシートでクラブ初のJ1昇格を支えた。
最終ラインは住吉ジェラニレショーン(サンフレッチェ広島→清水エスパルス)、中谷進之介(名古屋グランパス→ガンバ大阪)、福森晃斗(北海道コンサドーレ札幌→横浜FC)の3バックで構成した。住吉はJ1の広島から期限付き移籍で清水に加入したが、水戸ホーリーホック時代の恩師である秋葉忠宏監督の信頼を受けて、最終ラインの要として奮闘。苦しい時期も清水が大きく崩れなかったのは住吉の粘り強い守備と前向きなメンタリティーによるところが大きいだろう。
28歳の中谷は名古屋からG大阪へ電撃移籍すると、キャンプから新天地で積極的にコミュニケーションを取るなど、リーダーシップを発揮。横浜F・マリノスからレンタルバックしたGK一森純とともにセンターラインを引き締めて、ポゼッションをベースとするダニエル・ポヤトス監督のサッカーに守備の安定をもたらした。森保ジャパンからは遠ざかっているが、来年7月には国内組が中心となるE-1選手権もあるだけに、代表復帰にも期待が懸かる。
福森はベンチスタートが多くなった札幌から、より多くの出場機会を求めて恩師の四方田修平監督が率いる横浜FCにやってきたが、3バックの左から正確なキックと効果的な攻め上がりで、チームに展開力をもたらした。さらにセットプレーの左足キッカーとしても得点源となり、トータルで14アシストを記録。守備面も大きな破綻はなく、間違いなくJ1昇格の立役者の1人だ。
■FC東京中盤の心臓になった高宇洋、恩師が率いる来季の飛躍に期待
ボランチは鈴木徳真(セレッソ大阪→ガンバ大阪)と高宇洋(アルビレックス新潟→FC東京)の2人を選んだ。鈴木は中盤の底から組み立てとバランスワークの両面を引き受けて、ダワンの幅広い攻撃参加を促すなど、観れば観るほど味のあるプレーでG大阪の上位躍進を支えた。高は個性的なアタッカーの揃うFC東京にあって、ボールを奪う能力と幅広いポジショニングで中盤の心臓に。シーズン終盤にはゲームキャプテンを担った。恩師の松橋力蔵監督が率いる来シーズンはタイトル奪取の要となれるか。
両翼はルーカス・フェルナンデス(北海道コンサドーレ札幌→セレッソ大阪)と山見大登(ガンバ大阪→東京ヴェルディ)という組み合わせに。ルーカスは新天地の右ウイングに定着して、正確なクロスなどで3得点10アシストを記録した。山見は新天地で城福浩監督の薫陶を受けて、2シャドーから鋭い仕掛けで多くの得点シーンに絡んだだけでなく、課題とされた守備面でも成長を見せて東京Vの上位躍進に大きく貢献した。
2シャドーは元日本代表の杉本健勇(ジュビロ磐田→大宮アルディージャ)と宮代大聖(川崎フロンターレ→ヴィッセル神戸)で構成した。32歳の杉本は昨シーズン途中にジュビロ磐田から横浜FMへ一時復帰していたが、一念発起して加入した大宮で、改めて攻撃センスの高さと“兄貴分”らしいリーダーシップでJ3の首位独走を引っ張った。宮代はアカデミー時代を過ごした川崎を飛び出し、神戸に完全移籍。逃げ場のない環境で、大迫勇也や武藤嘉紀と切磋琢磨しながら、4-3-3のインサイドハーフという新たなポジションで新境地を開拓。キャリアハイの11得点をマークした。
オ・セフン(清水エスパルス→FC町田ゼルビア)は圧倒的な高さとパワーを黒田剛監督の掲げる町田のスタイルで大いに発揮して、最終節まで優勝を争ったチームの攻撃を牽引し続けた。またJリーグでの活躍が認められて韓国代表に選ばれると、苦戦を強いられたワールドカップ(W杯)最終予選で、救世主的な存在に。1年半後の北中米W杯に向けて、Jリーグ代表としてもさらなる飛躍に期待したい。(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)
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