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レッドブル買収で「やっぱり見られている」 杉本健勇がチームの経営移行で期待すること

FOOTBALL ZONE / 2024年12月28日 11時24分

■大宮の経営権がレッドブルグループに移った

 日本プロサッカー選手会(JPFA)は12月27日、都内で「JPFAアワード2024授賞式」を行い、J3優勝で1年でのJ2復帰を決めた大宮アルディージャのFW杉本健勇がJ3最優秀選手に選ばれた。2017年にはJ1でもベストイレブンに入っている杉本は「もっと上のリーグで取れるようにと思っています」と語ったが、J3では格の違いを見せてきた。

 今シーズンのリーグ戦で34試合に出場し、チーム最多10得点を挙げた杉本は、来シーズンはジュビロ磐田に所属していた2023シーズン以来のJ2を戦うこととなる。大宮はJ3優勝の勢いをもってJ1昇格に挑戦する1年になるが、セレッソ大阪時代にJ1昇格を経験している杉本は、「本当に大変というか、厳しかった」と振り返り、「その時よりJ2も厳しくなっていると思いますし、生半可な気持ち、中途半端な気持ちではいけないと思う。誰一人、シーズン途中に投げやりになったり、気持ちが落ちてしまったりという選手がいるとダメだと思うので。そういうところも自分がアドバイスや指摘したいと思います。どうやったら上がれるかはオレもわかりませんが、『目の前の1試合に』という今年やってきたことを、そのままやることは変わらないので、それをまたチャレンジする気持ちです」と、気を引き締めた。

 杉本が来季どんなパフォーマンスを見せるかにも注目が集まるが、大宮は経営権がレッドブルグループに移ったこともあり、チーム全体がどう変化していくかにも大きな注目が集まる。授賞式ではチームの変化について聞かれると「(エナジードリンクの)レッドブルが毎日飲み放題になった」と語っていたが、契約交渉の場では「特に自分に関しては何か変わったということはなかった」という。

 それでも「やっぱりいろいろ見られているというか、レッドブルの人たちは日本の選手のことをすごく知っているし、やっぱり見ている。そういう補強のところも細かくやってくれているんじゃないかなと思います」と期待を込める。また、大宮のトップチームのスタッフは今オフ、ドイツに渡って現地でレッドブルグループのメソッドを学んでいる。「オレたち(選手)は行っていないし、見ていないのでわからないのですが」と前置きした杉本は「でも、スタッフの方が良い刺激をもらって、それを選手に伝えてくれたりしたら、僕たちももっともっとモチベーションも上がってくると思う。それは伝染するものだと思うので、話は聞いてみたい」と、チームの始動を心待ちにした。

 クリスマスに磐田からの完全移籍を発表した杉本だが、経営権の移行も決断を下すうえで一つの材料になったが、それ以上にクラブへの思いが大きかったという。「(完全移籍したのは)今年1年プレーして、大宮が本当に好きになりましたし、ここでプレーしたいなとシンプルに思ったので。ただ、クラブが大きくなるっていう未来については、選手としても最初は不安がありましたけれど、今は期待に変わっています。そこは個人としても楽しみだなと思って決断しました」と、語った。

 Jリーグで初めて外資系企業が単独オーナーになった大宮。さらなるバックアップを受けて2年ぶりとなるJ2の舞台に挑むチームは、今季のJ3を席巻した勢いを継続することができるだろうか。(河合 拓 / Taku Kawai)

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