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28人目ポスト直撃に号泣「勝負の怖さ」 60秒静止に場内騒然…両監督が明かす死闘PK戦

FOOTBALL ZONE / 2024年12月30日 7時50分

■札幌大谷の清水隆行監督「こういうことが起こるのが選手権なんだなって」

 第103回全国高校サッカー選手権の1回戦が12月29日に各会場で行われ、柏の葉公園総合競技場では札幌大谷(北海道)がPK戦の末、藤井学園寒川(香川)を破った。寒川が後半アディショナルタイムに追いついて突入したPK戦。選手が1巡しても決着がつかない死闘となったが、両監督がその舞台裏を明かした。

 両者の実力が拮抗した好ゲームは、後半13分に札幌大谷FW真浦劉のゴールで均衡が破れる。その後も札幌大谷が優位に進めていたが、後半アディショナルタイムに寒川がロングスローから同点に。さらに寒川に勝ち越しのチャンスも巡ってきたが、決めきることはできず。1-1のままタイムアップを迎えていた。

 一見、PK戦では追いついた寒川に勢いがあるように見えた。しかし、寒川の岡田勝監督は「2点目を取りに行くのかというところで、ノーリスクのまま行っていた。やっぱりギアを上げて2点目を取りに行くべきだったのかな」とも。一方でこの日も幾度の決定機を止めたGK谷山英悟への信頼も大きかったという。

 PK戦に対して念入りに準備し、自信を持つチーム同士の対戦。そのこともあってか、互いに譲らず7人目まで失敗なしで進んでいく。札幌大谷6人目のDF大石蓮斗は、笛が鳴ってから目を閉じて約60秒間に渡って静止。場内は騒然としたが、ゴール正面に流し込んだ。U-16日本代表候補の2年生が見せ場を作った。

 札幌大谷の清水隆行監督によると、「あれは彼自身のルーティンなんですけど、いつもより長かったです。大体いつも30秒なんです」という。その後、8人目で先攻の札幌大谷が初めて外したが、寒川も枠外へ。12人目では寒川のGK谷山が見事なストップも、後攻で再び決められず。14人目までもつれていった。

 先攻の札幌大谷が決め、迎えた計28人目のキッカーは寒川DF廣畑寛汰。ゴール左隅へのキックは無常にもポストに跳ね返されると、うずくまって泣き崩れた。寒川の岡田監督は「廣畑がいないとここまで来られていない。ありがとうということと、勝負の怖さを思い知ったなということ」を選手に伝えたという。

 また、勝った札幌大谷の清水監督も、14人目までもつれたPK戦は長い指導者キャリアのなかでも、初めての経験だったと明かす。「ゲームの流れ的には九分九厘うちの負けのゲームかなというところ。こういうことが起こるのが選手権なんだなと感じました」。2015年以来の初戦突破にホッとした表情も見せた。(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)

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