1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

6バック奇策も「力不足」 監督が謝罪、王者相手にシュート0…完敗の後悔「私が選んだ」

FOOTBALL ZONE / 2024年12月30日 12時23分

■明確になった目標「自分たちのサッカーで勝負できる、そういうチームを」

 第103回全国高校サッカー選手権の1回戦が12月29日に各会場で行われ、柏の葉公園総合競技場では高円宮杯U-18プレミアリーグFINAL王者の大津(熊本)が、福井商業(福井)を4-0で破った。都道府県リーグで戦う福井商は、カテゴリー2つ上の王者相手に6バックの奇策も、防戦一方の展開を呼んでしまった。

 福井県予選では、7連覇を狙う丸岡との決勝戦で3ゴール。攻撃的なサッカーで3-3のPK戦に持ち込み、17年ぶり2回目の全国切符を手にしていた。しかし、この日はまさかの6バックという真逆の奇策。高木謙治監督は「本気で日本一を倒しに行こうと準備をしてきました。私の力不足です」と試合を振り返った。

 試合序盤はゴール前にスペースを作らせず、優勝候補の大津を苦しめた。大津の山城朋大監督も「なかなか6枚というのは……」と少し面食らったというが、前半35分にはヘディングで大津が先制。後半21分にヘッドで2点目、同30分に3点目、アディショナルタイムに4点目が入り、王者の力を見せつけられた。

 一方の福井商は、相手の攻撃を跳ね返すだけで精一杯。GK福本竜矢を中心に決定機を何度も防いだが、ディフェンスに人数を割いた分、放ったシュートはゼロに終わった。高木監督は「本当は今まで1年間やってきたサッカーで戦わせてあげたかったんですけど、私がこの戦い方を選んだ」と舞台裏を明かした。

「どのポジションも強力なので、単純な5バックではたぶん太刀打ちできないと思っていた。一応4バックなんですけど、5枚にも6枚にもなってという形で対応する練習をしてきた。課題はあったんですが、それも試合中とかにしっかり修正して、子どもたちは本当に戦ってくれたので、本当に感謝しています」

 7月に行われたインターハイでは、阪南大高が堅守からのカウンターを武器に2-1で大津を破っており、この再現も頭にあったに違いない。「子どもたちもそれに納得してくれて、練習に一生懸命取り組んでくれた」と高木監督。0-0でのPK戦も視野に入れたが、結果的に自分たちの武器までも消してしまった。

 悔しい敗戦で選手権を去ることになった一方、来年以降の後輩たちに託される目標は明確になった。高木監督は「自分たちのサッカーで勝負できる、そういうチームを作っていきたい。みんながワクワクするような、全国でもそういう戦いができるチームにしないといけないと改めて思いました」と力を込めた。(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください