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スカウト絶賛「体の使い方がすごく上手」 王者撃破…高川学園FWが自画自賛「自分で言うのもアレなんですけど」

FOOTBALL ZONE / 2025年1月1日 6時50分

■高川学園FW大森風牙は青森山田相手に2得点

 第103回全国高校サッカー選手権で高川学園(山口)は12月31日の2回戦で青森山田(青森)と対戦し、2-1で勝利した。2得点したFW大森風牙は前線で存在感を見せ、Jリーグクラブのスカウト担当は「体の使い方がすごく上手」と話した。

 後半7分、コーナーキックのチャンスを得ると高川学園は中央からニアサイドに少し寄った位置で4人の選手が円形に立って手をつないで回りかく乱する「トルメンタ」の動きから、1人がニアサイドに寄った。ショートコーナーのようにボールを受け、そこからファーサイドに入れたシュート性のクロスがゴールポストに当たった跳ね返りを中央に入れると大森が押し込んだ。この場面についてストライカーは「自分で言うのもアレなんですけど、ゴールへの嗅覚がちょっと出たかなと」と笑顔だった。

 そして、途中出場のFW行友祐翔がロングボールを収めた後のドリブル突破で獲得したPKを大森が後半33分に決め、大きな2点目を手にした。「チームへの感謝があって、江本先生から『GKを見て思い切り蹴れ』という言葉をいただいて力になった。みんなのおかげで取れたと思う。プレッシャーも感じたけど、楽しく蹴ることができて緊張はそんなにしなかった」と話した。

 前回王者の青森山田とのゲームは、互いに大会初戦の硬さもありロングボールの応酬になった。その中で、高川学園は大森の存在が際立った。相手のセンターバックに後ろからマークを受けながらもボールを収めるプレーが入ることで、その周囲をFW田坂大知が細かく動く形も生きた。何より、その時間を作れたことで味方選手たちが息をつく時間も作れ、全体を押し上げることもできた。

 自身も「キャプテンの小沼選手は強いと思ったけど、他は自分的にもいけるかなと思っていて、フィジカル的にも自信を持てた」とした。前回王者で強豪青森山田のゲームでもあり、視察に訪れていたJリーグクラブのスカウト担当は「178センチということだけど、体の使い方がすごく上手だ」と話していた。

 次の対戦相手は名門の静岡学園(静岡)に決まっている。大森は、「前回王者という肩書があるので、『それを倒したら俺らが優勝じゃね』という気持ちで、青森山田を倒したい一心でやってきた」という大森は「チームの目標は日本一で、個人としては得点王が目標」と話した。初戦の2得点で勢いに乗りそうなストライカーは、来年1月2日の3回戦でも注目の存在になりそうだ。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

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