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都大会決勝と被った“小論文テスト” 頭から離れず…スマホで知った結果、恩返しはまだ途中

FOOTBALL ZONE / 2025年1月1日 11時10分

■先制ゴールを決めた帝京の堀江「自分が点を決めて勝たせるという思い」

 15年ぶりに高校サッカー選手権の舞台に戻ってきた帝京高(東京B)の勢いが止まらない。12月31日に行われた第103回全国高校サッカー選手権の2回戦で、金沢学院大付属高(石川)と対戦した帝京は、前半7分にMF堀江真広のゴールで先制すると、その後も得点を重ねて多くの選手を起用しながら5-0と大勝した。

 試合の序盤は金沢学院に苦しめられたが、藤倉寛監督が「正直、今日は劣勢になってもおかしくないということを選手たちとも共有していたのですが、あのひと振りで流れがだいぶ変わった」と言う一撃が試合の行方を決めた。

 中央でボールを受けた堀江は、スペースにボールを運ぶと右足を振り抜いた。ボールは大きく変化しながら金沢学院のゴールに決まったが、堀江は今大会ではミドルシュートが有効になると大会前から感じていたという。

「ああいう場面では結構フカしていたりしたのですが、(選手権に向けて)アウトにかける練習をしてきました。選手権のボールはちょっと軽いので、変化することは分かっていたので、それを意識していました。ちょっとアウトにかけて蹴ってファーを狙おうとしたのですが、ちょっと内側にいきました。でも、アウト回転があった分、うまく入ってくれたと思います」

 個人的にも堀江は、この試合に奮起していた。帝京が15大会ぶりの選手権出場を決めた東京都B決勝の國學院久我山戦(2-1)、堀江は大学受験のためピッチに立つことができなかった。「キックオフ時間から90分間、ピッタリと小論文のテストと同じ時間でした。ずっと頭の中には試合のことがあって『試合がどうなっているかな』と気になりながらテストを受けていました。でも、帝京の良さは誰が出ても同じような結果が出せる選手層の厚さなので『みんななら結果を出せる』と信じていました」と言う。そして試験終了後、すぐに見たスマホの画面で全国大会出場を知った。

 東京都大会の決勝に出られなかった分も、全国の舞台でみんなに恩返しをしたいと考えていたという堀江は、初戦でDFラビーニ未蘭の先制ゴールをアシストした。だが、「開幕戦は国立でできると楽しみだったのですが、緊張であまりボールを触れなかったというのが自分のなかであったんです。それもあって2回戦では自分が点を決めて勝たせるという思いが強かったです」と、自身のプレーに満足できていなかったことを明かした。

 藤倉監督はこのゴールについて、「あまりシュートを打てないというか、しっかり崩してゴールを決めたい子たちが多いので、なかなかミドルシュートが決まるシチュエーションがなかった。今シーズン初めてくらい」と、チームにとっても重要だったと語る。堀江は「少し(決勝の分も)返せたかなとは思いますが、でも、まだまだ。もっともっとチームに貢献できる選手になっていきたい。(ゴールやアシストの)結果もそうですけど、ハードワークをしたりして、チームを勝たせられるような選手になりたい」と、まだ恩返しの途中だと強調した。(河合 拓 / Taku Kawai)

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