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監督の喝「何しに来たんだ」 8失点完敗で嘆き…“10番”が実感したプロ内定FWとの差

FOOTBALL ZONE / 2025年1月4日 18時56分

■流経大柏に8失点の上田西、白尾監督が正直な気持ちを吐露

 第103回全国高校サッカー選手権大会の準々決勝が各会場で1月4日に行われた。フクダ電子アリーナ1試合目には上田西(長野)が流通経済大柏(千葉)と対戦。8ゴールを許し完敗となった試合後、白尾秀人監督は「まだまだ経験が足りなかった」と悔しさと嘆きを口にした。

 7大会ぶり3度目の全国。ベスト4を懸けて立ちはだかったのは、高円宮杯プレミアリーグEASTに所属する強豪、流経大柏だった。前半早々、相手の猛攻をGK牧野長太朗がビッグセーブすると、直後に放たれた流経大柏MF亀田歩夢(3年)の強烈な一撃を守備陣がブロックした。

「相手の応援団含め、雰囲気に飲まれてしまった。(流経大柏の)榎本(雅大監督)という巨大な“ハチ”には勝てなかったです。先輩には勝てなかった。素直に認めます。選手たちも、相手が強いとはいいながらも、切り替えてひたむきにやった。もう少し最初からできていればという後悔はあります」

 監督がこぼしたように、まさに堅守のスタイルが垣間見えたのも束の間。前半13分にDFラインの裏を突かれ俊足FW山野春太(3年)に先制点を決められた。ここから怒涛の流経大柏ペースだった。J2カターレ富山内定のMF亀田歩夢(3年)も擁する千葉の赤いユニフォームは、前半だけで6得点を上田西から奪う。3回戦で矢板中央(栃木)を2-0で下した上田西の堅守がいとも簡単に破られてしまった。

 白尾監督は「緑川くんがいなかったのは大きかった」と、矢板中央戦で鎖骨を骨折し、この試合不在だった“5番”の存在にも触れる。だがそれ以上に「守備の切り替え、交代のところも考えなければならなかった」と、選手たちを勝利へ導いてあげられなかった悔しさを言葉にした。

 10番を背負うキャプテンMF鈴木悠杏(3年)も「元々格上なのは分かっていた。強度だったりスピード感の違いが開始してすぐ実感した。個人個人の1対1で負けたりして、失点重ねて……。個の能力をもっと上げなければならなかった」と、指揮官と同じ課題を感じている。

■後半に修正「20分、25分くらいはいいサッカーできていた」

 6失点後のハーフタイムには、白尾監督が「引かないでもう一個前に出て、まずは1点取りに行く」というメッセージを選手に伝えた。「何しに来たんだ」。その言葉を受けた上田西の選手たちは、後半に圧力を強めることに成功し、流経大柏を苦しめた。終盤に2失点を重ね0-8とされたものの、「20分、25分くらいはいいサッカーできていた」と、白尾監督は収穫部分もきっちり理解している。

 また流経大柏にはプロ内定の2人(亀田/松本果成=湘南ベルマーレ入り確定)がピッチに立ったが、鈴木も「飛び込めないドリブル、ボールの持ち方がプロだなって感じたし、常に前を狙ってゴールを狙ってくる怖さがあった」と、プレーするなかで苦しんだ相手の実力を認めた。

「1、2年生はこの結果を目の当たりにした。相手の常連校のやり方、立ち振る舞いなどを(見て)、まず上を目指してできるように積み上げていきたい」

 白尾監督は来年以降のリベンジを誓う。3回戦では黄色いユニフォームの軍団が「ハチ」のように鋭く矢板中央を撃破した。だが「最後ハチが8でやられました。それが一番悔しいです」と記者との空気を和ませその場を去る。再び全国の舞台を目指すため……。上田西はここからまた、白尾監督とともに走り出す。(FOOTBALL ZONE編集部)

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