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戦力外から1年…掴み取ったJ1の舞台「どん底を味わっている身」 葛藤の末の移籍決断

FOOTBALL ZONE / 2025年1月7日 11時30分

■長崎から福岡に完全移籍で加入した秋野央樹「チャレンジしたい気持ち」

 アビスパ福岡は1月6日、新体制発表会を福岡市内で開催した。V・ファーレン長崎から完全移籍で加入したMF秋野央樹は、湘南ベルマーレに在籍していた2019シーズン以来となるJ1。「選手としてこのJ1の舞台で、日本の一番上のリーグでやれるというのは本当に嬉しい気持ちがあります」と抱負を語った。

 2019年途中に湘南からJ2の長崎に移籍した秋野。今季はキャプテンとしてJ1昇格を目指して奮闘したが、昇格プレーオフで敗退していた。「今この状態で長崎を出るのは、自分にとってすごく不本意な結果。やっぱり昇格させてっていうのが一番綺麗な形だったと思うので……」と移籍には葛藤があったという。

「もちろん今シーズンも長崎でという思いでシーズンオフを過ごしていたのですが、12月半ばに代理人を通じてアビスパさんから声がかかって、本当に悩みました。自分のサッカーキャリアを考えた時に、もうそこまで長くないのも分かっていますし、チャレンジしたい気持ちが最終的には勝って決断しました」

 ちょうど1年前のオフ、長崎を契約満了となってトライアウトを受験。選手生命の危機に陥っていた。結果的には長崎の監督が交代したこともあって再契約を果たしたが、「自分はトライアウトを経験して1度どん底を味わっている身。怪我でほぼ2年間やれていない時期もありました」と紆余曲折を振り返る。

 そこからわずか1年、リーグ戦36試合に出場し、J1からオファーが来るまでの価値を証明した。「いろいろなものを経験した結果、今こうやってJ1のチームに入れるのは、ほかの人がJ1にいることよりも価値のあるものなのかなと思っています」。30歳のシーズンとなるが、選手としての円熟味はどんどん増している。(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)

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