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すでにプロ熱視線…17歳タレントの株上昇中、全国で爪痕残した「次世代のスター候補」

FOOTBALL ZONE / 2025年1月12日 20時30分

■堀越の選手権8強へ貢献、17歳FW三鴨奏太の魅力

 高校サッカー選手権の準々決勝で、堀越(東京A)は前橋育英(群馬)の前に涙し、2年連続のベスト4を逃した。昨年度、今大会と大活躍を見せたエースストライカーの17歳FW三鴨奏太は、敗戦後のフクダ電子アリーナのミックスゾーンで落ち着いた表情でメディアの質問に1つ1つ丁寧に答えていた。

 今大会、三鴨は3試合で5ゴールを叩き出し、準々決勝終了時点で得点ランキング1位という結果に加え、2年生ということで次世代のスター候補としても大きな注目が集まっていた。

「最後まで自分の良さは出せないまま、あっという間の80分間でした」

 悔しさを口にしながらも、その言葉の数々には強い意志が宿っていた。彼は169センチとサイズはないが、パワーと技術、瞬間的な判断スピードの高さを武器にした突破、フィニッシュ、そして中盤での関わりと、アタッカーとして幅広くプレーできるスタイルに多くのJクラブが注目している。

 彼に自身のプレースタイルについて聞いてみると、敗戦後にも関わらず、しっかりと思考をしながら冷静に分析をしてくれた。

「僕はどこかに限定しないプレースタイルというか、前線だったらどこでもできるし、どのフォーメーションでも適応できると思います。それも1つの自分の特徴だと思っています」

 2トップの一角、トップ下、インサイドハーフ、サイドハーフ、ウイング、ウイングバック、ボランチといったポジションに加え、ポゼッション型でもカウンター型でも対応できると自信を持てるのは、堀越で学んだ日々が裏付けされていると彼は続けた。

「ほかのチームでは監督が言ったことに対して、自分たち選手が要求に応える形ですが、堀越では自分たちで考えて、実践をして、フィードバックすることで、個人の戦術理解やチームとしての共通理解を深めていくスタイル。それを2年間やらせてもらったことで、自分で考える力はベースになっていると思います」

 三鴨も自由に好き勝手やっているのではない。選手たちで考えてやるということは、自分単体の意見の押し付けでもいけない。要求されるのが監督ではなく選手たちに変わっただけで、周りの意見や意向を踏まえたうえで、自分のやりたいこと、やるべきことをピッチ上で発揮する。この日常が三鴨の思考力とサッカーIQの向上につながっていったのだ。

「だからこそ、監督から要求されたポジションに置かれても、そこで自分が何をすべきか考えることは日常化されています。4-4-2のワイドレーンでもいけるし、3-4-2-1のシャドー、ウイングバックも行ける。どのポジションでもうまく時間を使いながら、自分がためて逆サイドに展開したり、スピーディーに仕掛けたりするなど、起点になって自分で最後仕留めるという選手になりたい。監督や全体の規律や方向性を把握しながら、自分のスタイルをアジャストさせることも大事だと思っているので、どのシチュエーションでも対応できるようにはしています」

 大人びた口調と思考。それでいてピッチでは本能的で躍動感溢れるプレーも見せられる。来年はチームを牽引する存在として、ピッチ内外でより思考する機会は増えるだろう。

「来年はこういう大舞台で結果を出せる選手になりたい。ストライカーではないけど常にコンスタントに得点に絡める選手、それプラスボールを取られない選手。全部できる選手なりたいんです。全部高水準で出来る選手になるために、アイデアや個性を発揮していきたいです」

 今大会でさらに強烈なインパクトを与えたアタッカーは、来年さらなる成長を全国の舞台で示すべく、力強い一歩をフクダ電子アリーナから踏み出した。(FOOTBALL ZONE編集部)

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