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名門・鹿島に最強コンビ誕生か…“ハマる予感”漂う「新戦力11人」 浦和→柏移籍で28歳が復活も【コラム】

FOOTBALL ZONE / 2025年1月16日 7時20分

■年明けに起きた移籍動向から、プラスになり得るJ1補強をベスト11形式で厳選

 2025年のJリーグに向けて、おおよそ各クラブのメンバー編成が見えてきている。一方で、例えば横浜F・マリノスの西野努スポーティングダイレクターが、新体制発表においてコロンビア人DFジェイソン・キニョーネスの獲得を公表したうえで、まだ開幕まで若干名の補強の可能性があることを示唆するなど、中にはチーム編成が進行中のクラブも。そのなかで、年明けに起きた移籍動向から、大きなプラスになり得るJ1の補強を筆者の視点により、ベスト11形式で選んでみた。(文=河治良幸)

   ◇   ◇   ◇   

 GKはシュミット・ダニエル(ヘント→名古屋グランパス)で異論はないだろう。シント=トロイデンから移籍したベルギーの名門ヘントでは控えの状況が続いており、常に試合に出られる環境が必要だったと見られる。そこで、名古屋は長く守護神を担ってきたランゲラックの後継者として、197センチの元日本代表GKに白羽の矢を立てた。楢崎正剛、ランゲラックが担ってきた名古屋のゴールマウスを守るという名誉はもちろん、新天地での活躍次第では国内組で臨むと見られる7月のE-1選手権で、代表復帰を果たすチャンスは十二分にありそうだ。

 最終ラインは原輝綺(清水エスパルス→名古屋グランパス)、岡村大八(北海道コンサドーレ札幌→FC町田ゼルビア)、上記にも触れたジェイソン・キニョーネス(アギラス・ドラダス→横浜F・マリノス)、杉岡大暉(湘南ベルマーレ→柏レイソル)の4人をチョイスした。

 原は守備の貢献が高いだけでなく、しっかりと縦に配球できる。名古屋が3バック継続であれば、右ワイドで重宝されることになりそうだ。岡村はディフェンス面のベースが高く、攻撃参加でも違いを作り出せる。センターバックの人材が不足がちな今回の市場で引く手数多だったと考えられるが、日本代表入りを目標に掲げるなかで、7月のE-1選手権に向けて、町田で確固たるポジションを掴めるかに注目だ。

 キニョーネスはスピードのあるセンターバックで、横浜FMのスタイルにマッチしたタレントであることは間違いない。3-4-3を採用すると見られるスティーブ・ホーランド監督が、どう組み込んでいくのか。杉岡は左サイドバックに加えて、3バックであれば左のセンターもウイングバックもこなせるポリバレントであることは、リカルド・ロドリゲス監督が可変的なスタイルを構築していくにあたって心強い。

 ボランチはマテウス・ブエノ(グアラニ→清水エスパルス)と佐藤龍之介(FC東京→ファジアーノ岡山)のセットにした。ブエノは反町康治GMが「状況を大きく変える右足からの長短のパスは目を見張るものがあります。また強靱な身体を活かしたデュエルの強さはチームに必要不可欠な存在になるでしょう」とコメントしているとおり、中盤の強度を攻守両面で引き上げられるタレントだ。清水がJ1を戦っていくにあたってキーマンになり得る。

 育成型期限付きで加入した18歳の佐藤は、昨年こそFC東京でなかなかチャンスを得られなかったが、U-20日本代表では主軸の1人であり、ボールを持てば明確なアクセントを生み出すことができる。2列目でもプレー可能だが、MF江坂任も加入した岡山で、木山隆之監督がどう佐藤を組み込んでいくか楽しみだ。


鹿島でコンビを組むレオ・セアラと鈴木優磨【写真:徳原隆元】

■鬼木体制の鹿島、レオ・セアラ&鈴木優磨の前線コンビが猛威も

 2列目は金子拓郎(コルトレイク→浦和レッズ)、小泉佳穂(浦和レッズ→柏レイソル)、マテウス・サヴィオ(柏レイソル→浦和レッズ)の3人。まず金子とサヴィオの両翼に関しては、マチェイ・スコルジャ監督が再任した昨シーズンの後半戦、得点力不足に悩んだ浦和に個の高い力、ゴールに直結するチャンスメイクというところで、大きな効果を生み出すことは間違いない。

 リーグ優勝や世界に挑むクラブワールドカップに向けて、新外国人FWの獲得も待望されるところだが、昨季12得点のFWチアゴ・サンタナが、さらに決定力を爆発させる期待もある。28歳の小泉はその浦和を出る形となったが、彼を良く知るリカルド・ロドリゲス監督の下で、戦術リーダーとして輝きを取り戻す可能性はかなり高いだろう。

 レオ・セアラ(セレッソ大阪→鹿島アントラーズ)に関してはここで多くを説明する必要がないかもしれないが、横浜FM時代から含めて4年連続で2桁得点、昨年はC大阪で21得点を記録した。ボックス内の勝負強さは言わずもがな、抜群の動き出しと身体の強さで、味方からラストパスを引き込む。

 鈴木優磨とJ1屈指の前線コンビがシーズン通して猛威を振るえば、鬼木達監督の1年目となるシーズンでも、悲願のリーグ優勝を現実目標にしていけるはず。そこにFC東京から復帰のMF荒木遼太郎がどう絡んでいくかも見どころだ。また次代のエースとして期待される17歳のFW徳田誉にとっても、正真正銘のストライカーであるレオ・セアラの存在は成長の刺激になるだろう。(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)

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