2年生の嬉し涙に感動「報われて良かった」 キック失敗で号泣も…最後に待っていたドラマ
FOOTBALL ZONE / 2025年1月15日 19時30分
■選手権制覇の前橋育英、2年生・白井の涙が話題に
第103回全国高校サッカー選手権の決勝が1月13日に東京・国立競技場で行われ、前橋育英(群馬)がPK戦の末に流通経大柏(千葉)を3-1で下して、7大会ぶり2度目の優勝を果たした。歓喜に沸く前橋育英イレブンの中で、2年生の涙が話題に。PK戦でキックミスし号泣も、嬉しなき泣きに変わった瞬間に反響が広がっている。
PK戦の中ではドラマがあった。両チームの選手は、高精度のシュートを見せてPKを決め続けた。迎えた8人目、先攻の流済大柏のシュートをGK藤原優希がセーブ。前橋育英は次のキッカーが決めれば勝利という状況になった。
ここでキックの順番が回ってきたのは、MF白井誠也だった。161センチと小柄な2年生ドリブラーは、準決勝の東福岡(福岡)戦(3-1)でダメ押しゴールを決めるなど、スーパーサブとして存在感を発揮してきた。決勝でも後半12分に途中出場した白井は、高校サッカーの決勝では史上最多となる5万8347人の観衆の注目を一身に集めたなかで、PKに臨んだ。思い切り右足を振り抜いたが、ボールは無情にもゴールマウスを越えて行く。ボールを蹴った直後、白井は顔を覆ってピッチ上に倒れこみ、ベンチでは山田耕介監督も仰向けに倒れこんでいた。
ピッチ上では、GK藤原が白井に駆け寄った。シュート前にも白井に声をかけていた3年生守護神は「気にするな。俺がもう1本止めるから任せろ」と、泣きじゃくる後輩を抱き起こして、声をかけていたという。有言実行の守護神は、相手の10人目のシュートをストップ。再び勝機が訪れた前橋育英は、10人目のキッカーとなった柴野快仁がゴール右へ、GKの逆を突くシュートを決めて勝利を決めた。
シュートを外した直後、責任を感じて号泣していた白井は、再び涙。安堵の気持ちや少しばかりの悔しさも混じった嬉し涙であり、感謝の涙であっただろう。1大会の合計観客動員数が35万7,484人となり、歴代最多記録を更新した今大会でも屈指の名場面。SNSでは「さらに強くなれ!」「報われて本当によかった」といった声が寄せられている。(FOOTBALL ZONE編集部)
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