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奮い立たせた539日間 再起の26歳「引退も考えたぐらいに」...大怪我の失意を希望に変えた涙

FOOTBALL ZONE / 2025年2月8日 18時3分

■大怪我からの復帰を果たした齊藤未月が伝えた「感謝」

 J1ヴィッセル神戸のMF齊藤未月が戻ってきた。Jリーグの新シーズン開幕を告げる富士フイルムスーパーカップが2月8日、国立競技場で行われ、昨季2冠の神戸は2位サンフレッチェ広島に0-2で敗戦。26歳の齊藤は一昨年の大怪我からおよそ1年半、539日ぶりに公式戦のピッチに立った。トップ選手として不安になるほどの負傷も、周囲に支えられて果たした復帰。「幸せを本当に噛みしめた」と、何よりも大きい再スタートとなった。

 539日――。本当に長い、長い年月が経った。スーパーカップ史上最多の5万3343人が駆けつけた満員の国立。クリムゾンレッドの背番号5がフル出場を果たした。

「プレーできたことはすごく嬉しい。いろんな思いがあったけど、やっぱりピッチで結果を残さないといけない。いろんな感情がありました。本当に感謝の気持ち。両親、妻、サポーターの方々、本当に支えられました」

 2023年8月19日、J1第24節柏レイソル戦で悲劇は起こった。診断名は左膝関節脱臼、左膝複合靱帯損傷(前十字靭帯断裂、外側側副靭帯断裂、大腿二頭筋腱付着部断裂、膝窩筋腱損傷、内側側副靭帯損傷、後十字靭帯損傷)、内外側半月板損傷……。全治は約1年とされた。あれから1年半以上、懸命なリハビリに励んできた。その思いは想像を絶する。だが、齊藤を奮い立たせたのは妻や両親の涙だった。

「自分に近い人がこのような怪我をしたらどういう気持ちになるか。難しいところではありますけど、妻や両親がいなかったら乗り越えられなかったのは間違いない。引退も考えたぐらいの感じになると思う。自分のことを思って涙してくれる人がいたからこそ、やるべきことが自分にあるなと思った。サッカーができる幸せを本当に噛みしめましたし、自分がサッカーで周りの人々を笑顔に、幸せにしたいなという気持ちが今日改めて強くなった」

 90分、プレーした。実戦復帰して初めてのフル出場。吉田監督からは「全く言われてなかった」と話したが「それも自分にとって大きかった」。今季の主力をぶつけて来た広島に対して試合は0-2で敗れた。「次は結果」。怖さはなかった。1歩が出るようになった。齊藤が歩む第2章。3連覇を目指してスタートを切ったチームに頼もしい存在が加わった。(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)

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