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優勝貢献も減俸「馬鹿げている」 米国の給与制度を指摘…日本人主将訴え「不公平」

FOOTBALL ZONE / 2025年2月12日 18時30分

■LAギャラクシーの吉田麻也が給与について言及

 アメリカ・メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシー(LAギャラクシー)に所属する元日本代表DF吉田麻也は、クラブと新たに2年契約を結んだと報じられた。昨季、MLSの年間優勝に貢献したことが高く評価されたのかと思われたが、金額は減俸となっているようで、吉田は「不公平だ」と訴えたとアメリカメディア「Los Angels Times」が報じている。

 2023年にLAギャラクシーに加入した吉田は、昨年、クラブのキャプテンを務め、MLSカップ決勝でニューヨーク・レッドブルズに2-1で勝利してクラブに10年ぶり通算6度目となる優勝をもたらした。しかし、公式戦41試合に出場して2得点1アシストの数字を残したものの、クラブから提示された年俸は減額されていたという。

 昨年まで80万ドル(約1億2000万円)がベースの給料だったとされる吉田だが、6人のチームメイトが彼以上の給料を受け取っていたとされている。吉田は「馬鹿げている」と切り出し、「正直なところ、不公平だと感じている。チャンピオンになったのに、給料は減ったのだから。誰もが、これは起きてはいけないことだと分かっている」と、コメントした。

 吉田はチームよりも、リーグに対してその責任があると感じているようだ。クラブはMLSの定める上限を守るため、MLS杯のMVPとなったMFガストン・ブルグマンら複数の選手たちを放出。吉田は昨年のMLS杯決勝に出場したLAギャラクシーの14選手のうち、唯一、クラブと新たな契約を結びなおしたという。

 下部組織出身でまだ21歳のDFジェイレン・ニールも、クラブが放出せざるを得なかった一人だった。吉田は「ファンが地元出身の選手たち、彼らの成功する姿を見たいと思うことは当然のことだ」と、指摘した。さらにMLSが発展するためにも、やり方を変えるべきだと提言した。「ほかのスポーツ、バスケットボール、野球、アメリカンフットボールというのは、ほかの国との競争がない。しかし、サッカーは違う。世界規模で競争相手がいることを考えないといけない。より良い契約を得られるところに選手は行く。だから今、中東がとても人気がある。5年前に中国がとても人気だったのも同じことだ。それが資本主義であり、アメリカは資本主義的な国だと思っていた」と続けた。

■減俸も残留の理由を明らかに「本当に難しい決断だった」

 今冬、日本に帰国した際には多くの人たちからMLSについて聞かれたという吉田は、「MLSの認知度はどんどん高くなっている。でも同時に、経済面で成長しないといけない。サラリーキャップが日本とは違っている。でも特別指定選手(サラリーキャップの範囲外で保有できる選手)以外の条件は変わらない。それがカギだ。お金がなければ、誰も来ない」と、言及した。

 他からのオファーもあったという吉田だが、残留した理由については子供の存在があったという。「娘の学校を変えたくなかった。この数年、彼女は1年、2年ごとに新しい環境に移らなければいけなかった。それは彼女にとってとても悲しいことだった。彼女も年齢を重ねている」と、父親としての判断が大きかったと明かしている。

 同時に2年契約を提示されたことも、吉田にとっては大きかったようだ。北中米ワールドカップが行われる期間も、アメリカでプレーすることになった吉田だが、「将来のことを考えれば、アメリカでこうしたネットワークや関係、経験を得られることは悪いことではない。短期間ではなく、長い期間を考えた。正直、本当に難しい決断だった。経済状況を妥協することは難しいが、どうなるか。サッカー以外でもお金を稼がないといけない」と、語っている。(FOOTBALL ZONE編集部)

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