面接で必ず聞かれる「退職理由」 答えるときの5つの注意点

Forbes JAPAN / 2018年5月15日 7時0分

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私は先日、10人の候補者を電話で次から次へと面接する、いわゆる「面接マラソン」を経験した。複数の異なる役割の採用だったが、各候補者には前職を辞めた理由を必ず質問した。また、多くの候補者には、その前の仕事を辞めた理由も全て一つずつ説明してもらった。

採用担当者は前職を辞めた理由を聞くはずだし、その前の仕事についても質問する可能性が高い。候補者がキャリアを転換した理由を知れば、その人の優先事項やモチベーション、コミットメント(忠実度)など多くのことが分かるからだ。

仕事で頭打ちになったと感じたことが理由であれば、優先事項は明らかに成長だ。他の雇用主からより高額な給与が提示されたことが理由の場合、金がモチベーションだ。短期間で複数の仕事を転々とした場合は、多くの企業が候補者のコミットメントを疑問視するだろう。

雇用主は、このようにさまざまな方法で求職者のキャリアの転換点を解釈する。そのため、前職を辞めた理由に関して何をどのように話すかは計画的に、そして慎重に考える必要がある。面接で退職理由を聞かれたときに注意すべきポイントは次の5つだ。

1. 明らかに怪しい点をクリアにする

履歴書から在職期間が短いことが分かるなど、採用側から見て明らかに怪しげな点がある場合、その問題に正面から対処する。勤務期間が短いことは必ずしもマイナスではない。退職した理由を落ち着いてはっきりと説明し、ある程度長く働いた仕事があることを指摘しよう。

リストラが多数の企業で起きていて、それが理由で転職した場合は、自分の評価が下がると思わないこと。広い範囲で再編が行われ、その一部として解雇された状況であればなおさらだ。

2. 中立の立場を保つ

キャリアの転換について説明するときは、中立の立場を保ち、感情的にならないことが重要だ。私が先日面接した候補者の中には、解雇されたことについて話しているときに泣き出した人がいた。面接の最中に涙を見せるのは、どのような状況であれ不適切だ。また、さらに悪いことに、その候補者が解雇されたのは6年前の話だった。理性を失うことなく面接を終えられる状態まで回復するのに、十分な時間があったはずだ。

私はこのことから、彼女のレジリエンス(回復力)に疑問を持った。彼女が応募していた職はペースの速い仕事だったので、彼女は完全に候補から外れてしまった。悲しみや怒りなど、過去のキャリア転換に対する感情は、決して表に出さないこと。どうしても感情的になるようであれば、声に辛辣(しんらつ)さが感じられなくなるまで、そのことについて話す練習をする。転職活動にはアップダウンがあるので、ストレスの管理法も習得しよう。

3. 事実のみを述べる

声に感情がこもっていなかったとしても、キャリア転換の経験について話す際に批判的になり過ぎると、その言葉から感情が伝わるかもしれない。私は先日、現在も就業中の候補者を面接した。彼はプロ意識に欠けるマネジメントや企業文化の混乱といった嫌なことが理由で積極的に転職活動をしている、と説明した。

こうした不満は主観的だ。そのため私は、雇用主についてこれほど大っぴらに悪口を言えるのは、この候補者が問題人物だから、繊細過ぎるから、あるいは会社に忠誠心がなくプロとして未熟だからなのではないかと思ってしまった。

彼は、マネジメントが重要ポジションを空席のままにしたことや、会社の戦略が昨年何度も変更されて将来の方向性に不安が生まれたことなどを話せば良かったのだ。そうすれば、マネジメントとの不和や企業文化の混乱を指摘しながらも、具体的で事実に基づいた発言になる。

4. 「退職したい理由」より「就職したい理由」を話す

仕事を辞めたい(あるいは辞めた)理由を語るときは、過去の仕事ではなく、将来就きたい(あるいは就いた)仕事にフォーカスすること。

私は、昔の仕事の嫌な点に押されるように退職した候補者ではなく、顧客企業の理念に引かれた候補者を採用したいと考えている。以前の仕事の退屈さや挑戦の機会が不足していたことを転職理由とする候補者ではなく、顧客企業の面白い戦略や新たな職務の挑戦に興味を引かれている候補者の方が良い。将来の雇用主には、今までの仕事ではなく、その企業で新たに働くあなたをイメージしてもらおう。

5. キャリアが発展してきたことを強調する

キャリア転換を前向きに説明するもう一つの方法は、各職歴を積み重ねていくことだ。そうすれば、転職を中断ではなく、一つの役割が次へとつながる継続的な発展のプロセスとして見せることができる。

とはいえ、新たな仕事が全て昇進に当たらなければならないわけではない。新たな職場で補足的機能や新たな業界経験が得られる場合は、昇進しない転職ももちろん合理的だ。それはメンターに付いての転職だったり、スタートアップに加わった経験だったりするかもしれない。

よく考えた末に自分で決断した転職だったと分かるように一貫したストーリーを展開すれば、思慮深く、力と意欲にあふれた、会社に付加価値をもたらす人材としての印象を残せる。

一つの職に一生とどまる時代は過ぎ去った。雇用主は、候補者が複数の仕事を経験したことがあることは当然のように予期している。それでも、転職の理由は積極的で、キャリアに基づいたものにすべきだ。落ち着いて、簡潔に説明すること。回答するときは応募中の仕事に話を戻すようにする。そうすれば、なぜ前職が自分に合わなかったかの説明に終始することなく、この職務に自分が適任だと思う理由をアピールできる。

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