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「シャンブレー」ははじめフランスの聖職者の衣類だった?!【お洒落さんのためのファッション用語辞典 vol.83】

fudge.jp / 2024年9月2日 21時5分

「シャンブレー」ははじめフランスの聖職者の衣類だった?!【お洒落さんのためのファッション用語辞典 vol.83】

9月1日「防災の日」を機会に、改めて“防災”や“もしもの備え”について考えてみたい。今回は、防災の導...

参考:

連載『お洒落さんのためのファッション用語辞典』では、トラッドファッションから最新のファッションまで、FUDGEでおなじみのファッション用語についてわかりやすく解説します。第83回目は「シャンブレー」のルーツを探ります。この連載を読んでファッション用語の背景や起源を知れば、毎日のお洒落がより楽しくなること間違いなし!

 

【用語解説】ますは「シャンブレー」を知ろう。

参考:

「シャンブレー」は縦に色糸、横に白糸を使って平織りにして、霜降り効果を出した無地調の先染め織物です。綿使いのものが主流ですが、混紡素材のものも見られます。オーソドックスなスポーティ素材として、主にシャツや子供服などに用いられています。

 

【歴史】はじめはリネン製。その丈夫さが買われ、アメリカへと渡った

参考:

「シャンブレー」はフランスの北部にあるカンブレーという町が発祥の地と言われ、その町の名がそのまま「シャンブレー」という生地の呼び名の語源になっています。カンブレーでは主に聖職者が身に纏う衣類などに使われていました。当時はリネン製で、丈夫さから作業着として着られることが多かったと言います。その後、20世紀初めになって丈夫な特性ゆえにアメリカのミリタリーウエア、あるいはワークウエア、特にシャツの素材として使われ始め、それをきっかけにして世界じゅうへと広がっていきました。

 

【雑学】映画『砲艦サンパブロ』に見る、映画での「シャンブレー」シャツの取り上げられ方

先ほど【歴史】の項目でも触れたように、「シャンブレー」は丈夫さゆえに、アメリカの主に労働者たちの作業用シャツとして重宝されてきた経緯があります。気にかけながら、アメリカ映画などを見ていると、そんなシーンが多く登場します。たとえば、スティーブ・マックイーンが主演を務める『砲艦サンパウロ』。マックイーン演じる、上海に駐留する砲艦サンパウロに赴任してきた機関士ジェイクやほかの船員たちが「シャンブレー」のシャツを着ているのを見ることができます。おそらく実際の軍用艦船上でも、大海原での過酷な労働や、雨風や汗に耐え、頻繁な洗濯やていねいな保管ができなくても、ちょっとやそっとじゃへこたれない生地として、「シャンブレー」が重宝されていたのを再現したのでしょう。

 

監修:朝日 真(あさひ しん)

文化服装学院専任教授、専門は西洋服飾史、ファッション文化論。早稲田大学文学部卒業後、文化服装学院服飾研究科にて学ぶ。『もっとも影響力を持つ50人ファッションデザイナー』共同監修。NHK『テレビでフランス語』テキスト「あなたの知らないファッション史」連載。文化出版局『SOEN』他ファッション誌へ寄稿多数。NHK「美の壺」他テレビ出演。

 

illustration_Sakai Maori
edit & text_Koba.A

 

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