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ヨーロッパでは悪罵除けに効くとされる?!「ストライプ」【お洒落さんのためのファッション用語辞典 vol.84】

fudge.jp / 2024年9月16日 13時30分

ヨーロッパでは悪罵除けに効くとされる?!「ストライプ」【お洒落さんのためのファッション用語辞典 vol.84】

クールで洗練されたデザインを中心に、アパレルから小物までトータルコーディネートを提案するイタリアのブ...

連載『お洒落さんのためのファッション用語辞典』では、トラッドファッションから最新のファッションまで、FUDGEでおなじみのファッション用語についてわかりやすく解説します。第84回目は「ストライプ」のルーツを探ります。この連載を読んでファッション用語の背景や起源を知れば、毎日のお洒落がより楽しくなること間違いなし!

 

【用語解説】まずは「ストライプ」を知ろう。

「ストライプ」とは縦縞(しま)、横縞、斜め縞などの縞模様のこと。日本語で縞とは格子を含みますが、「ストライプ」は格子を含まず、チェック、プラッドと呼んで区別しています。縞の幅や織り方、配置の仕方、色使いなどによってさまざまな異なった「ストライプ」があります。

 

【歴史】パジャマにストライプ柄が多いのは悪夢を見ずに気持ちのいい朝を迎えるため?!

現在では世界中で親しまれている柄のひとつである「ストライプ」。古くは起源前4000年ごろのエジプトに見られたという説もあるほど、古くから存在する柄のひとつです。その後、11世紀からはじまった十字軍遠征以降、ヨーロッパでも広まっていきます。

よく知られているところでは、英国紳士が好んで身に着ける「ストライプシャツ」や「レジメンタルストライプのネクタイ」の存在も挙げられるのではないでしょうか。品格をあらわす柄とも言えるかもしれません。あるいは、パジャマにも多く採用される柄でもありますね。実はそれはヨーロッパでは「ストライプ」は悪魔が嫌う柄とされているからなんです。身に着けて寝ることで、悪夢にうなされることなく気持ちのいい朝を迎えられるという迷信を信じる人々とって、お守り的な意味合いを持つ柄でもあるのですね。

いっぽうで、中世ヨーロッパではネガティブな模様としてとらえられていた時期もあったようです。聖職者が「ストライプ」を含む複数の色を用いた衣類をまとうのを禁じられ、かわって、他の人々と区別する意味合いで、私生児、農奴、売春婦、犯罪者、異端者、異教徒、障害者などが2色の「ストライプ」の衣類や服飾品の着用を強制されました。「ストライプ」が目立つ柄であるために、今の時代では許されない差別的な意味合いで使われていた歴史を持つことも、知っておくといいかもしれません。

 

【雑学】インフルエンサー・マファルダの、「ストライプ」パジャマライクコーデがかわいい

ポルトガル出身のインフルエンサーで、スタイリスト兼クリエイターのマファルダは、FUDGE GIRLがシンパシーを感じるカジュアルなファッションが得意。彼女が選んだのは、ストライプでもピッチが太い、パジャマライクなセットアップ。ビッグシャツ&ワイドパンツはオーストラリアのライフスタイルブランド《Zulu & Zephyr(ズール & ゼファー)》製で、気負わないのに凛としたムードがおしゃれです。肩がけしたホワイトニットと、コンバースの名品・バスケットシューズ「ファストブレイク」でメリハリづけして、こなれ感をアップするところ、すぐにでもマネできそうな大人カジュアルですね。

 

監修:朝日 真(あさひ しん)

文化服装学院専任教授、専門は西洋服飾史、ファッション文化論。早稲田大学文学部卒業後、文化服装学院服飾研究科にて学ぶ。『もっとも影響力を持つ50人ファッションデザイナー』共同監修。NHK『テレビでフランス語』テキスト「あなたの知らないファッション史」連載。文化出版局『SOEN』他ファッション誌へ寄稿多数。NHK「美の壺」他テレビ出演。

 

illustration_Sakai Maori
edit & text_Koba.A

 

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