転職をきっかけに現在の住まいへ引っ越された撫子さん。引越しを機に心機一転、間取りを活かした住まいづくりについてお話を伺っていきます。
壁を活かして楽しむリビング
撫子さんの住まいの決め手は、住み良い環境にありました。
「職場へのアクセスがよく、内見した中でも家賃に対する部屋設備の満足度が高いお部屋でした。廊下が長く変わった間取りでしたが、角部屋で二面採光、廊下にも窓があることで風通しの良い部屋だったことが決め手になりました」
お部屋の中でも、暮らしの中心となるリビングスペースは、壁を活かして楽しまれています。
「賃貸でもつけられる壁付け収納を使ったり、壁に絵を飾ったり、プロジェクターで映像を投影したりと、壁を上手く活用しています」
お気に入りの本は壁付けでお店のようにディスプレイされていました。
「収納力の高い棚ではないため、どう使おうかと考えていたところ、本屋さんのように本をディスプレイするスペースにしたら面白いと思い使っています。定期的に読んだ本、これから読む本に限らず好きな本が見えるのが良いですね」
「複数ある本の中でも、『愛するということ』はかなり古い書籍ですが、現代の若者にも咀嚼しやすい和訳で愛について論じられている作品です。まだまだ読書歴は拙いですが、そんな中でも今までで群を抜いて影響を受けた愛読書になっています」
本棚スペースの上には、お気に入りの映画『ラ・ラ・ランド』をもとにオーダーしたワイヤークラフトが飾られています。
「SNSで作品を見て、ずっと気になっていたところ、Instagramで作家さんを見つけ、直接連絡して作ってもらいました。半月のモチーフが美しくお気に入りです」
同じく壁にはアートや写真も飾られていました。
「葛飾北斎の浮世絵がある部屋に憧れていて、自分の部屋にも取り入れたいと思っていました。浮世絵が馴染む部屋にしたいなと考えていたものの、“ザ和風”の部屋に浮世絵を飾るのもありきたりすぎて面白くないなぁと考えていて」
「あえて現代的で無骨な部屋に浮世絵を飾ってみたいと考えたのですが、個人的にはすごくフィットしたと思っています。異質なはずなのになぜか上手く馴染んでいるという面白い空間ができて大満足です」
限られた空間の中で、ダイニングテーブルはお部屋の中心に、ワークデスクは壁付けにし、あえて分けられていました。
「看護師の仕事をしてるのもあってか分からないですが、パソコンで在宅ワークをしてる人にすごく憧れがありました。食事と作業スペースを分けて、デスクスペースではnoteで記事を書いたり、ちょっとした作業スペースとして使ったりしています」
作業のお供に使われているマグカップは、旅行先での思い出の一品。
「大分の由布院へ旅行に行った際、フラッと立ち寄った器屋のHAUSさんで一目惚れし、お迎えしました。店主さんがとても優しく、大分についてたくさんのことを教えて頂き、楽しい思い出となっています」
ご友人がプレゼントしてくれたというお気に入りのアイテムもありました。
「awaglassは、わたしをイメージしてプレゼントしてくれたものです。見た目は砂時計のようですが時間を測る機能はなく、鑑賞用のものとして置いています」
「ポコポコ音を立てる泡たちが愛おしく、これを見るたびプレゼントしてくれた人のことを思い出してほっこりします」
お気に入りが詰まったリビングスペースで、何気ないゆったりとした夜時間がたまらなく好きだと話す撫子さん。
「照明を電球色のものに切り替えて、フェアリーライトをつけ、プロジェクターで好きなドラマを投影したり、好きな音楽を流しながらお酒を飲んだり、本を読んだりする時間が大切な時間になっています」
間取りを活かして準備が整う廊下
お部屋の間取りで特徴的だったと話されていたのが廊下スペース。
「間取りが少し変わっていて、1Kですが廊下が合計4畳あります。廊下がL字になっていて玄関から居住スペースが見えないようになっているおかげで、空間が区切られスッキリとして見えます」
「廊下にコート掛けることで動線が良くなりました。友人がきた時もそうですが、自分も帰ってきてそのままコートやリュックをかけ、手を洗いに行き、リビングに入っていけるのが便利です」
廊下のコーナーには、植物が置かれていました。外からの光で、小さな植物なら十分育ちそうですね。
リビング前に設けられたキッチンは、赤色のパネルが特徴的。住まいが変わり、より使いやすくなったのだそう。
「得意とまではいきませんが、趣味程度に料理を楽しんでいます。転職して今までよりも夜勤回数が減ったため、なるべくランチにお弁当を持っていけるよう自炊を頑張っています」
「コーヒーが好きなので、壁に小さなコーヒーステーションを作りました。好きなカフェや旅先で豆を買ってきて、自宅で豆を挽いてコーヒーを淹れるのが好きです」
特徴的な間取りでも、暮らしの流れを考え、収納アイテムを活用することで効果的に使われていました。
衣類の数は絞って、暮らしには無理をしない
お部屋に関心を持ち始めてから、自身の暮らしについても変化があったと話す撫子さん。
「コロナ禍で社会人になった私は、仕事の関係で職場と家以外、外に出ない生活になっていました。家での時間が増えていくにあたり、インテリアにも興味を持ち始めたのですが、その当時は物が多くてインテリアを楽しめるような状況ではありませんでした」
「お部屋を楽しむには、物を整理するしかないなと思って断捨離をし始め、特に多かった衣類から徐々に減らしていきました。前の住まいで洋服はクローゼットに入る範囲内、ハンガーの数を決めるなど自分の中でルールを作って、あまりモノが増えすぎないように工夫しています」
今では、約30個ほどのハンガーで管理されているそう。
「何か新しい服欲しいなって思ってるときには、もう着てない服も出てきていることが多いので、必要なものを見極めて持つようにしていますね」
「服をたくさん持ってたときよりも今の方が服が好きになれているなと感じています。たくさん服を持ってた時期は流行りの物とか安く売ってたからみたいな感じで、必要以上に服をいっぱい買ってこだわりがあったかというとそうではありませんでした」
「今は数を絞ってるからこそ、自分が本当に欲しいもの、気に入ったものを買い、大切にするようにしています。だからこそ、ある程度汚れても自分でどうにか汚れ落としたり、ケアしたりしながら使着ているものもあって、そんな暮らしをしていると今の方が服が好きだなって思いますね」
衣類だけでなく、お部屋も単体ではなく、一歩引いて全体を見ることを大切にされています。
「衣類やインテリアだけの話ではないですが、物事を引いてみると違う角度で見えるなということは多いと思います。同じ空間に同じ色や素材、高さのものが固まっているとバランスが悪いので、引きで見てしっくり来るようにコーディネートしていますね」
暮らしの中で、マイルールや見直しの習慣は持ちつつ、同時に縛られすぎないようにも意識していると撫子さんは話します。
「何かに縛られすぎないようには、心がけています。ルーティンや習慣はあえて作らず、何が起きても、どんなことがあっても流れるままに。思うように行かないときや行き詰まった時は、ジャーナリングをして自分の心と向き合って、一つ一つのことをゆっくり進めていきます」
「この部屋は私にとって、自分の身体を癒し心と向き合える大事な空間で、その大切な空間を守り抜くため、できるだけ丁寧に、愛着を持って暮らすことを心掛けています」
よりリラックスできるお部屋をめざして、今後に向けてはダイニングテーブルを無くし、ソファを置くことを検討中。感じたこと、考えたことを整理し、実践を重ねていくことでお部屋もより愛しく、撫子さんの暮らしを表現する空間へと磨かれていきそうですね。
撫子さん(@nadeshiko.life)さんのInstagramアカウントはこちら
https://www.instagram.com/nadeshiko.life/
text & photo : Tsubottle
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出典: goodroom journal
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