誰もが憧れる街、パリ。文化も常識も異なる地で奮闘しつつも、いつだって前向きに日々を楽しむエミリーの姿は、今を生きる女の子の心を揺さぶるものがある。“エミリーがもしファッジガールだったら……?”そんなテーマとともに本作への憧れを詰め込んでお届けする、『FUDGE』×『EMILY IN PARIS』スペシャルストーリー。
ボンジュール、パリ!新たな一歩を踏み出すカラーパレット
パリに憧れて、そしてエミリーに憧れて……ついに私はこの地へ降り立った。臆病者の私がこんな大胆な決断をするなんて、自分が一番驚いている。ピンクとグリーンの組み合わせはエミリーの大定番だけれど、私にはちょっと勇気のいる色合わせ。だけどトライしてみたら、内面まで変われたような不思議な感覚がした。今日からよろしくね、パリ。
物語は、鮮やかなコートが映えるエストラパード広場から
いつもドラマで見ていたこの広場。いつかパリに住むなら、絶対にエミリーのご近所にと決めていたのだ。パリの街並みに似合う装飾的な刺繍が美しいコートは、新しい扉を開けた自分へのプレゼント。私のアパルトマン、この辺のはずなんだけど……ブーツで石畳を踏み締める喜びを感じながら、360°美しい風景に目を奪われる。
パリに来てまず覚えることはフロアの数え方とスカーフ使い
やっと見つけたアパルトマン。私の部屋は5階だけれど、それはすなわち6階であることは、既にエミリーから学んで知っている。パリへ来て最初に学ぶことのひとつ。そしてもうひとつすぐに学ぶべきは、スカーフの使い方。街を歩いていると、スカーフの使い方が上手な人が本当に多くてびっくりする。ところで今、何階まで登ったんだっけ……。
フレンチシックな街並みとモノトーンスタイル
パリに来たら真っ先に行きたい場所があった。美しい街並みが一望できる、サクレ・クール寺院。白襟がスタイリッシュなコートで大人っぽく仕上げたのに、本当にパリに来たのだと嬉しくなって、つい子供みたいにはしゃいでしまう。「ママ、今私がどこにいるかわかる?! 」快晴の街も私を歓迎してくれているみたいで、今日からここで頑張れそうな気がした。
パリジェンヌへの第一歩はお決まりの朝ごはんと“ウィ! ”の相槌
パリでの朝ごはんは、やっぱりパン・オ・ショコラ。ご近所のパン屋さんはけっこう評判で、“OHMYGOD!!”とエミリーがびっくりしていたのも納得。フランス語は難しくてまだまだだけれど、お決まりの相槌だけは板についてきた。1日に一番使う言葉“OUI”のロゴスウェットをコートの下に忍ばせて、今日もフランス語スクールへ。
友達記念日の素敵な今日を憧れのレッドソールとともに
始めてこの街に友達ができた。「今日はパン・オ・ショコラじゃなくてケーキをちょうだい」、いつものブーランジェリーのマダムとも、すっかり仲良し。“Bonne journée(いい1日を) ”とマダムに挨拶をしたら、急ぎ足で彼女と初めて出会った公園へ。そんな記念すべき今日は、《クリスチャン ルブタン》のパンプスで後ろ姿までかわいくね。
パリっこ御用達ブランドとカフェテラスのお仕事ガール
このカフェテラスでコーヒー片手に仕事をする日が来るなんて、なんだか夢のよう。いつも前向きなエミリーが私のバイブル。ちょっとしたことじゃへこたれない精神で、日々前進するのみ。気合を入れたい今日は、《アミ パリス》でコーディネートを揃えてみる。カーディガンにショート丈のスラックスで、知的さと程よいカジュアルさを備えて。
大忙しな日こそチェック、チェック、チェック!
パリの路上には時々チェック柄の道路表示があって、意図せずともシックな街並みとマッチしている。それに惹かれてか、今日の私もモノトーンのチェック柄。思い切って合わせたネクタイとも、柄がリズミカルに響き合っていい感じ! あれも持ったし、これもピックアップしたし……忙しい日こそ、持ち物チェックも抜け目なく。
photograph_Taniguchi Daisuke
styling_Kitagawa Saori
hair&make-up_Komine Hisano
model_Nina
coordination_Yokoshima Tomoko
edit_Shibata Moe
design_Kawai Hiroyasu 〈VIA BO, RINK〉
FUDGE vol.256 2024年11月号より