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バフェットの次を行く投資術 目先の浮利にとらわれない〝バフェット投資〟は実は「日本型」 利益集めるためせっせと駆けずり回るのは…非常に効率が悪い

zakzak by夕刊フジ / 2024年11月15日 15時30分

過去長い間、日本型経営の負の側面ばかりが取り上げられ批判されてきた。しかし、日本型経営の根底には「目先の浮利にとらわれず、長期的に大きな利益を享受する」という極めて合理的な精神が流れている。

この言葉はどこかで聞いたことがないだろうか。そう、バフェット流の投資(経営)も全く同じ考えなのである。バフェットはいわゆるデイ・トレーダーのことを「シケモク投資家」と呼ぶ。

かつて日本が貧しかった時代、灰皿などに捨てられている吸殻を集めて吸う人々がいた。投資格言に「魚の頭と尻尾は猫にくれてやれ」というものがあるが、頭と尻尾を集めるのだ。

吸い殻を必死になって集めなくても、ゆったりと1本のたばこを吸い「吸い殻は灰皿にくれてやれ」ということである。

冷静に考えれば、たくさんの吸い殻を集めるためにあちこち駆けずり回るのは、非常に効率が悪い。たばこ屋なら、1本丸ごとどころか、箱単位、カートン単位で買える。吸い殻が安いと思っても、実は高くつくのだ。

「時間は王様にも物乞いにも平等に与えられる」と言われるが、「時間を味方」にするのがバフェット流である。1日あるいは1週間単位ならデイ・トレーダーの方が儲かるかもしれない。だが、彼らは常に目先の利益を得るために売買を繰り返さなければならない。

それに対して、バフェット流では少なくとも5年程度の保有を目指し、場合によっては「永遠」に保有。「時間を味方」にして莫大(ばくだい)な利益を上げるのだ。

日本型経営も同様だ。5年先、10年先、さらには次世代を見据えて「大きなビジョンで大きな利益」を得るのである。それに対して米国型経営では、シケモク投資のように、目先の利益をせっせと拾い集めなければならない。バフェット流の長期投資家が、米国型経営の企業と、日本型経営の企業のどちらに投資すべきなのかは、おのずと明らかだ。 (人間経済科学研究所、国際投資アナリスト・大原浩) =敬称略

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