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八幡和郎  亡国宰相 石破首相が南米で数々の「失態」逃げ出したと揶揄も 外国人への苦手意識が先に立ち…首脳外交に自信が持てないなら退陣すべきだ

zakzak by夕刊フジ / 2024年12月18日 11時0分

石破茂首相は11月、ペルーでのAPEC(アジア太平洋経済協力会議)と、ブラジルでのG20(20カ国・地域)という2つの重要な首脳会議に出席した。だが、外交経験に乏しい石破首相にとっては、「針のむしろ」だったようだ。

ペルーの首都リマでは、自分は座ったままで各国首脳と握手したり、「敵対の意思表示」とされることもある腕を組んだ格好で式典を観覧したり、外交マナーで不慣れが目立った。大統領府で催されたAPEC首脳歓迎夕食会では、5皿のフルコースのうち2皿で途中退席した。

最終日、各国首脳との集合写真撮影にも、フジモリ元大統領の墓参りに出かけて、交通渋滞で間に合わなかったと報じられた。ただ、各国首脳と話さざるを得ない会場から逃げ出したのではと揶揄(やゆ)する声もある。

中曽根康弘元首相が英語とフランス語を駆使して日本外交の地位を上げたのは、もう40年も前の話だ。安倍晋三元首相は、ドナルド・トランプ次期米大統領と各国首脳らとの橋渡し役になった。

そもそも、首相になりたいと思うなら、語学のレッスンを欠かさないのは常識だ。積極的に海外を訪問したり、国際会議に出席して、自ら外交能力を磨いてアピールすべきだった。国民も国益を守る国家リーダーとして、そういう部分を重視すべきだ。

もちろん、外国語が苦手でも、森喜朗元首相などは社交能力の高さで補っていた。村山富市元首相は外務省の助言をよく聞き、対応していた。

これに対して、石破首相や菅直人元首相などは、外国人への苦手意識が先に立っている。野田佳彦元首相は、外交センスに欠ける物言いで相手を怒らせたりもした。

在外経験があっても「本格的な外交経験」がない人物は安心できない。

鳩山由紀夫元首相は、バラク・オバマ元大統領に米軍普天間飛行場の移設先について、「トラスト・ミー」といって墓穴を掘った。

いま、首相候補といわれる人たちで、高市早苗氏や小泉進次郎氏らは、語学面は不安なさそうだ。ダボス会議にでも行って、外交能力や社交能力について、厳しい洗礼を受けて安心させてほしい。

今年は、石破首相と野田氏がそれぞれ、総裁と代表就任前に台湾を訪問した。行かないよりはマシだが、欧米などを避けて初級コースでお茶を濁したと思われても仕方ない。

石破首相は、正月明けの韓国訪問が予定されていたが、情勢緊迫で中止し、インドネシアとマレーシアに行くようだ。トランプ氏に会うのは怖いかもしれないが、いつまでも逃げてはいられない。

日本の首相として、国益をかけた首脳外交を担えるようになるよう自己改造するには何をすればいいか、戦略を立ててベストを尽くしてほしい。自信が持てないなら、潔く退陣すべきだ。

■八幡和郎 (やわた・かずお) 1951年、滋賀県生まれ。東大法学部卒業後、通産省入省。フランス国立行政学院(ENA)留学。大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任し、退官。作家、評論家として新聞やテレビで活躍。国士舘大学大学院客員教授。著書・共著・監修に『安倍さんはなぜリベラルに憎まれたのか―地球儀を俯瞰した世界最高の政治家』(ワニブックス)、『日本の政治「解体新書」世襲・反日・宗教・利権、与野党のアキレス腱』(小学館新書439)、『民族と国家の5000年史』(扶桑社)、『系図でたどる日本の皇族』(宝島社)など多数。

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