大の里、史上最速の大関昇進へ “高いノルマ”も悠々突破、直近3場所で2度優勝なら初 霧島を一気に寄り切り10連勝
zakzak by夕刊フジ / 2024年9月18日 14時0分
大相撲秋場所 10日目=17日、東京・両国国技館
幕下付出しデビューから9場所。関脇大の里(24)=二所ノ関=が高いノルマを悠々と突破し、文句なしで史上最速の大関昇進を決めそうだ。
関脇霧島(28)=音羽山=に立ち合いで右に変わられながら、「落ち着いて対応できた」と右を差して一気に寄り切り、自身初の初日から10連勝。後続に2差をつけて優勝争いで頭ひとつ抜け出したが、「まだ場所が終わっていないので。目の前の相手に集中して、先のことは考えずに頑張りたい」と淡々と振り返った。
後続に2差
師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)は「霧島は厳しい立ち合いが続いてたんで、どうかなと思ったけど。消極的にきてくれたんで一方的な感じになった。あれで霧島が普通に取っていたら、あんなことにはならなかった」と解説。着々と力をつけるまな弟子については、「地道に基礎運動しているのがいいんじゃないんですか。(精神面も夏場所と比べ)半年ぐらいじゃ変わらない」と手厳しかったが、昇進への機運は高まるばかりだ。
大の里は夏場所に12勝で初優勝も、名古屋場所は9勝止まり。大関取りの目安は三役で3場所合計33勝とされるが、「基本は3場所10勝以上」とする高田川審判部長(元関脇安芸乃島)は、今場所の昇進に高いノルマを課す姿勢を示していた。
それでも、1場所15日制が定着した1949年5月以降で大関に昇進した75人のうち、3場所で2度の優勝を遂げた力士は1人もいない。三役で史上初の快挙となれば、ゴーサインを出さないわけにはいかないだろう。親方衆も「こうなったら(名古屋場所の)9勝も10勝も関係ない。久しぶりに強い力士が出てきたのはいいこと」と後押しする。
所要9場所の大関昇進となれば羽黒山、豊山(幕下付出し)、雅山(幕下付出し)の12場所を大きく上回る史上最速記録。1場所15日制では初となる関脇の全勝優勝で花を添えそうなほど、その強さは勢いを増している。 (塚沢健太郎)
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