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うまちゃんの財ザク! 古河電気工業、フジクラなど電線関連が好調 AI市場急成長に伴うデータセンター増設や海底ケーブルに関連、今後の注目業種に

zakzak by夕刊フジ / 2024年6月21日 6時30分

【夕刊フジ連載用】経済アナリストの馬渕磨理子さん=8日午後、東京都千代田区(斉藤佳憲撮影)(夕刊フジ)

日銀は14日、月間6兆円規模で続けている国債買い入れの減額方針を決めました。植田和男総裁は決定直後の会見で、「減額する以上は相応の規模になる」との考えを示しました。具体的な減額の幅やペース、枠組みは、市場関係者の意見も確認した上で、次回7月会合で今後1─2年程度の具体的な減額計画を決めるとしました。

今回、植田総裁は「国債の買い入れ額減少に対して、金融政策的な色合いをできるだけなくしていきたい」「これからは短期金利を見てほしい」というメッセージを出しました。つまり、いま保有している日銀の保有資産を淡々と減らし、あるべき姿に向かうというスタンスです。決定直後、思ったよりも長期金利は上昇せず、円高にも振れませんでした。

このメッセージから読み取れることは、テーパリング(量的緩和縮小)には細心の注意を払い、ゆっくりとマーケットに織り込ませたいという点でしょう。過去に米国がテーパリングに言及しただけで金利急騰、株価下落した過去があるからです。

ただ、「次回7月の金融政策決定会合で具体的な減額プランと同時に利上げもあるのか」という質問に、植田総裁は否定しませんでした。なので、7月の利上げもあり得る…とマーケットは見ています。

米投資ファンド主導でM&A、TOB加速の可能性

前からお伝えしているとおり、私はGDPの成長率、個人消費、実質賃金もマイナスの状況の中で、利上げはもう少し後ろ倒しがいいのではないかと思います。夏にはやってほしくないですね。

「業種のトレンド」が把握できる週間上昇率ランキングで、先週は「石油」が1位でした。INPEXやENEOSホールディングスが好調でした。米国エネルギー情報局が発表した6月の短期エネルギー見通しで、2024年の世界の石油・液化燃料の需要の見通しが、従来予想から上方修正されたことが好感されました。

注目したいのは、第3位に入った「非鉄金属」。その中で、電線関連企業が好調です。光ファイバーや電線などの製造をする古河電気工業や、光ファイバーケーブルの接続機のフジクラなどです。

生成AI市場の急成長に伴うデータセンターの増設や、グーグルなどが手掛ける海底ケーブルに関わってきます。今後の注目業種です。

【財ザク!】「貯蓄から投資へ」と提言する政府。その投資で少しでも財産アップを達成するために「うまちゃん」が有益な情報をザクザクとお届けします。

■おまけのひと言

「米国ベインキャピタルやブラックストーンなどの買収ファンドが日本への大型の投資計画を明らかにしています。これ、今後の日本のM&A(企業の合併・買収)が活発になる話と連動します。TOB(株式公開買い付け)で上場廃止になる企業も増えてくると思われます」

■馬渕磨理子(まぶち・まりこ) 経済アナリスト。日本金融経済研究所代表理事。イー・ギャランティ社外取締役。愛称・うまちゃん。1984年生まれ。滋賀県出身。同志社大学法学部卒、京都大学公共政策大学院修士課程修了。大学時代はミス同志社。『LiveNewsα』(フジテレビ系)など出演番組多数。新刊『収入10倍アップ超速仕事術』(PHP研究所)が話題。

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