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〝命綱〟に頭下げたか 岸田首相、麻生氏と2週連続会食の思惑 総裁選「戦略すり合わせたのだろう」政治評論家・小林吉弥氏

zakzak by夕刊フジ / 2024年6月26日 15時30分

岸田首相は総裁選での再選に意気込んでいるという(夕刊フジ)

岸田文雄首相は25日夜、自民党の麻生太郎副総裁と会食した。派閥裏金事件を受けた政治資金規正法改正をめぐってギクシャクしていた2人だが、先週18日にも会食したばかり。党内から「岸田降ろし」とみられる言動が相次ぐなか、その意図が注視されそうだ。

鉄板焼き店で3時間

注目の会食は、都内のホテルにある鉄板焼き店で約3時間にわたった。「非主流派」のキーマンである菅義偉前首相が〝事実上の退陣要求〟を行うなか、岸田首相としては「主流派」のドンといえる麻生氏との関係修復を急ぎ、9月の総裁選を乗り切りたい思惑とされる。

岸田首相は会食前、党本部で麻生氏と茂木敏充幹事長と会っている。

麻生氏としては、岸田首相が先の通常国会で公明党との改正政治資金規正法の修正協議で、公明党の主張に譲歩したことに不満を持っていたとされる。16日には、麻生派の斎藤洋明衆院議員が、麻生氏も同席した新潟県新発田市の会合で、「岸田総裁は頑張っているが、責任は最終的に誰かが取らねばならない」と発言して波紋を広げた。

一連の会食をどう見るか。

政治評論家の小林吉弥氏は「岸田首相は、危機的な内閣支持率などで切羽詰まっており、〝命綱〟である麻生氏に頭を下げたのではないか。麻生氏も政権運営に自身の意向を反映するため、総裁選で『岸田首相を推す方が得策』と考えたかもしれない。岸田、麻生、茂木各氏と周辺議員に加え、萩生田光一前政調会長らのグループを味方につければ勝機もあると、戦略をすり合わせたのだろう。麻生派議員の『岸田降ろし』とも聞こえる発言は、麻生氏が『岸田首相を全面的に支持しているわけではない』と国民にアピールするために言わせたと見ることもできる」と語る。

永田町は魑魅魍魎。それで「国民の信頼」を取り戻し、次期衆院選で勝てるのか。

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