韓国の尹大統領「非常戒厳」一夜で失敗 野党は退陣要求「大統領弾劾」準備で〝反日〟警戒 「文政権に逆戻りかそれ以上の反動に」
zakzak by夕刊フジ / 2024年12月4日 11時32分
室谷克実氏「尹氏の〝ご乱心〟か、夫人のスキャンダル絡みか」
韓国事情に精通するジャーナリストの室谷克実氏は「現時点では、国家情報院(韓国の情報機関)が絡んでいるとの情報もなく、真相はまだ分からない。与党も非常戒厳宣言に反対している姿勢をみると、尹氏の〝ご乱心〟としかいいようがない。強いて言えば、韓国国内で反発が強い夫人の一連のスキャンダルによる混乱しか原因が思い当たらない」と話す。
国際社会も事態を注視し、米国家安全保障会議(NSC)の報道担当者は「憂慮すべき非常戒厳を解除し、国会を尊重したことに安堵(あんど)した」との声明を発表した。
だが、韓国社会の混乱は収まりそうにない。
野党「共に民主党」の国会議員一同は4日、「非常戒厳」宣布が「憲法と民主主義を蹂躙(じゅうりん)した」として、尹氏の即刻退陣を要求し、応じない場合には「弾劾手続きに突入する」と表明したのだ。
大統領に対する弾劾決議は国会在籍議員3分の2以上の賛成で可決され、大統領権限が停止される。憲法裁判所がその後、罷免するかどうかを判断する。
松木國俊氏「文政権に逆戻りかそれ以上の反動に」
韓国は今後、どうなりそうか。
前出の室谷氏は「与党にも亀裂が走っており、野党の弾劾案に同調する可能性は高い。憲法裁判所が数カ月かけて審理したうえで、弾劾が認められれば、大統領選になる。今回の件でさらに尹政権の支持率が下がるとみられ、『共に民主党』の大統領が誕生し、左翼政権になる恐れがある。そうなれば対米関係や、韓国経済も大混乱状態になるだろう」と予想する。
韓国で再び左派政権が誕生すれば、日本に与える影響も深刻だ。文在寅(ムン・ジェイン)前政権時代、韓国は数々の「反日」行為を仕掛け、日韓関係は戦後最悪という状態に陥った。
朝鮮近現代史研究所の松木國俊所長は「もし、『共に民主党』の李在明(イ・ジェミョン)代表が大統領になると、文政権に逆戻りか、それ以上の反動になる。いわゆる元徴用工問題や、慰安婦問題が蒸し返されかねない。李氏は過去に『台湾がどうなろうと、われわれには関係ない』と発言しており、『台湾有事』も心配だ。日米韓の協力関係は風前の灯になり、東アジアの安全保障は脅かされてしまう」と話した。
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