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田中将大〝要らない〟ヤクルト幹部「戦力として使えない」と撤退 有力と見られていたが…実力本位で判断された事実

zakzak by夕刊フジ / 2024年12月3日 11時55分

田中将(右)の投球を当時楽天監督だった石井SD(左)と見守るヤクルト・高津監督=2023年2月、沖縄県浦添市(夕刊フジ)

日本野球機構(NPB)は2日、自由契約選手を公示。野球協約の制限(年俸1億円以上は40%)を超える減額を提示されたため、すでに退団を表明していた楽天・田中将大投手(36)も名を連ね、他球団との交渉が解禁された。本人は引き続きNPBでのプレーを希望しているが、オファーに消極的な姿勢を見せる球団が相次ぐなか、ヤクルトが獲得に乗り出さない方針を固めたことが分かった。 (塚沢健太郎)

田中は11月24日に楽天退団を表明。一部報道で移籍先にヤクルトの名前が挙がるなか、小川淳司GMは「調査はしているが、獲得に向けて調査している段階ではない」と話すにとどめ、明確な否定はしてこなかった。

自由契約選手として公示され獲得交渉が解禁されたこの日、ヤクルトの球団幹部は「ウチは獲らない。今年の投球は全然ダメで、戦力として使えないと判断したので動かない」と明言。「使いづらいだろうし、獲ってもチームのプラスにならない」と続けた。

これまでヤクルトの名前が一人歩きした背景として、同幹部は「本人が東京でプレーしたいのだろう。そうなるとうちと巨人しかない。うちは投手の頭数が足りないので、チャンスがあると思ったのではないか」と田中の意向が一部報道に反映されたとみている。

田中はあと3勝で日米通算200勝。加入すれば来春キャンプから大きな話題となり、偉業達成が営業面に寄与するのは間違いない。ただ、今季唯一の1軍登板となった9月28日のオリックス戦では5回4失点だった。

先んじて8月24日にイースタン・リーグのヤクルト戦に登板時、5回途中4失点の投球をチェックした首脳陣の1人は「思い切り投げれば150キロ近く出ることもあったけど、変化球で交わしてばかりの投球で以前のイメージとは全く違った」と全盛期とは程遠い印象だったと振り返る。

大物ゆえの扱いづらさなどを理由に、獲得に二の足を踏む球団もあるようだが、先発投手の慢性的なコマ不足に悩まされるヤクルトに実力本位で「補強にならない」と判断された事実の方が、田中にとってはショックかもしれない。

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