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カワノアユミの盛り場より愛を込めて 沖縄の風俗街「コザ吉原」の将来を左右する今月の市長選 復活か再利用か かつての「いわくつき」土地も県外の人間で薄まる忌避感

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月9日 15時30分

ひっそりと復活を始めていた2022年当時のコザ吉原(筆者撮影、一部画像処理しています)(夕刊フジ)

昨年12月9日、沖縄市長の桑江朝千夫(さちお)さんが入院先の鹿児島県内の病院で亡くなった。68歳だった。

2014年の初当選以降、3期目を迎え、10年にわたって街づくりを続けてきたが、昨年7月に骨髄異形成症候群と判明。入院治療を続けたが、帰らぬ人となった。

桑江市長の死去に伴う市長選は今月26日投開票で行われることになった。市政の行方とともに関心を集めるのが、市内の風俗街「コザ吉原」こと吉原社交街の今後だ。

コザ吉原は沖縄市美里1丁目に位置する。度重なる警察の摘発を受けるなど波乱の道を歩んできた「ちょんの間」通りだ。2012年に一斉摘発を受けて一度は壊滅したが、桑江市政では風俗店への規制が緩和されたといわれ、20年頃からコザ吉原は徐々に復活を始めた。市側はあくまで「性犯罪の抑制」という名目で店側の営業を黙認してきたとみられる。

この地区は再開発計画の頓挫も経験した。一斉摘発後は住宅地としての再利用も検討されたが、地元ではそれまで「置き屋街」であったといういわくつきの土地に住むことをためらう声も多く、実現には至らなかった。

ただ、こうした状況が今回は変化していくかもしれないと市民や関係者の間で議論が巻き起こっている。地元の性風俗事情に詳しいあるスカウトマンは次のように語る。

「沖縄では数年前から外国人が投資目的で不動産を大量に購入しており、その影響でコザ吉原がある美里周辺にも新しいマンションが建設されています。今や、その価格は地元の人間には手が届かないほど高騰している状況です。また、沖縄には本州からの移住希望者が多く、そういった層に向けた1ルームや1Kタイプのマンションがよく売れています」

さらに、将来の見通しについてはこう話した。

「コザ吉原の置き屋にはそれぞれオーナーがいますが、高齢の方も多い。もしオーナーが亡くなった場合は、置き屋として維持するよりも売却されるケースが増えるのではないか。土地を売れば大金になるし、跡地がアパートなどに転用される可能性も高い」

実際、周辺には学校や病院もあり、住宅地としての需要は高いとされる。「いわくつき」と呼ばれた土地でも、県外の人間にはネガティブな印象も薄まりつつあり、新たな買い手が現れることも予想されるという。

果たして風俗街としてこのまま復活を続けるのか、それとも住宅地として新たな一歩を踏み出すのか。新たな市長選の結果がコザ吉原の今後に大きな影響を及ぼすことだけは間違いなさそうだ。

■カワノアユミ 20代を歌舞伎町と海外の夜遊びに費やした元キャバ嬢ライター。現在は、国内外の夜の街の変遷や日本人の海外移住などを取材。著書に、アジア5カ国の日本人キャバクラで9カ月間潜入就職した『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)。X(旧Twitter):https://x.com/ayumikawano/

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