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年金世代・予備軍「シニアの居場所」 全国の60歳以上男女が振り返る「やっておけばよかったこと」ベスト3 年金世代予備軍、やるべきこと検討の軸に

zakzak by夕刊フジ / 2024年7月4日 11時0分

(夕刊フジ)

年金世代予備軍の人は、定年退職後に何をしようかと考える機会が多いと思います。

ところが実際に定年を迎えてみると、時間はあるはずなのに何もできないまま日々が過ぎる状況に陥る人も珍しくありません。

もちろん、ただ淡々と流れていく日々に満足できる人もいるでしょう。しかし実際は「あれをやっておけばよかった」という思いにかられる人が多いようです。

公益社団法人生命保険文化センターの「2023年度ライフマネジメントに関する高年齢層の意識調査」では、全国の60歳以上の男女に、<これまでの人生を振り返って「しておけばよかった」と思う項目は何か?>という質問をしています。

一番多かった答えは、「もっと学べばよかった」(57・1%)でした。とくに65―69歳では63・8%、60―64歳では62・4%と60代で圧倒的な多さです。

「学び」に対する後悔が一番多いというのは興味深いですね。「学び」の定義はこの調査からは読み取れませんが、仕事上の知識、あるいは自分の好きなことをもっと勉強しておけばよかったという悔いではないかと推測します。

次いで多い「しておけばよかった」は、「もっと貯金を行えばよかった」(54・2%)です。こちらも半分以上の人が悔いています。とくに、60―64歳という年金予備軍世代では63・4%で、「学び」を上回ります。そして、その次に多いのは、「もっと運動をしておけばよかった」(43・6%)です。

これらが後悔したことのベスト3です。つまり、年金世代予備軍の人で、定年退職後にやりたいことが明確でない人は、これらを軸にやりたいこと、やるべきことを検討するといいのではないでしょうか。

「学び」で言えば、まだまだ働きたい人なら新しい知識を得るリスキリングがいいでしょう。興味があることの学習なら市民大学やカルチャースクール、さらにオンラインスクールもたくさんあります。

「運動」は、ウオーキングやジム通いなら明日から始められます。仲間と楽しむテニスやボウリングなども、探せばいろいろあります。

問題は「貯金」です。年金世代予備軍は、親の介護などの新たな支出が発生する一方、役職定年などで給与が大幅に減額されます。その状況で貯金を増やすには、「支出を減らす」「(会社以外の)収入を増やす」しかありません。

「支出を減らす」方法は、ファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家に相談するとして、「収入を増やす」には、会社に頼らない方法を始める必要があります。現実的な選択肢は「資産運用」と「副業」でしょう。

資産運用は政府も後押ししており、新NISAに興味を持つ人、すでに始めた人も多いようです。ただし、投資には元手もいるわけでバランスに注意です。

副業については近年、ミドルシニア層向けの案件が増えています。貯金のためにも、定年後のキャリア形成のためにも、現役のうちに情報収集を始めておくべきでしょう。

藤木俊明 副業評論家。自分のペースで働き、適正な報酬と社会とのつながりを得ることで心身の健康を目指す「複業」を推奨。著書に『複業のはじめ方』(同文舘出版)など。

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