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花田紀凱 天下の暴論プラス 大変貌を遂げる「渋谷」いったい、誰が行っている? インバウンド増も入るレストランは成り立つのか…「余計なお世話」か

zakzak by夕刊フジ / 2024年8月1日 15時30分

激変する渋谷(夕刊フジ)

2023年1月に閉店した渋谷の東急百貨店本店にはよく行った。

7階に蔵書100万冊と言われた渋谷地区唯一の大型書店「MARUZEN&ジュンク堂書店」があって、あそこでは何時間でも時間をつぶせた。

かつては片隅にコーヒーの飲める喫茶コーナーがあり、買ったばかりの本をパラパラ読むのが楽しみだったのだが、閉店の2年ほど前にやめてしまった。

シアターコクーン、オーチャードホール、映画のル・シネマなどにもよく通った。

ぼくは子供の頃、玉川線の駒沢駅の近くで育ち、結婚してからは田園都市線の青葉台に50年近く住んでいる。

で、20年ほど前、これだけ長く東急電鉄のお世話になってきたのだから、デパートで買うのは東急だけにしようと決めた。

着る物から、お中元、お歳暮、カミさんへのプレゼントまで、すべて東急本店で買うことにしたのだ。

地下のハヤシフルーツ、3階のヨーガンレールなど、しょっちゅう行っていたので、店の方ともすっかり顔馴染(なじ)みになったくらいだ。

帰りに近くのラーメン店「桂花」に寄って生キャベツのいっぱい入った太肉麺(ターローメン)を食べるのもいつものことだった。

東急本店が閉店して以来、渋谷に行く回数がめっきり減ってしまった。

余談だが子供の頃、よく父に連れられて弟と2人、百軒店の奥にあったテアトル渋谷、テアトルハイツなどに西部劇を見に行った。

帰り、西村のフルーツパーラーに寄るのがぼくも弟もとても楽しみだった。

その西村のフルーツパーラーは今も健在。時折、行ってみるが、雰囲気が変わっていないのは嬉しい。

そう言えば円山町の入り口近くにステーキのおいしい店があり(店名を忘れてしまったのが、残念)、大人になってからだが、よく通った。

鉄板にセロリの薄切りがびっしり敷いてあり、その上に焼き上がったステーキが載せてある。これはうまかった。いまだに他の店でもこんなステーキは見ない。

時折、昔は売れっこの芸者だったのだろうなと思わせる、粋な婆(ばあ)さんが、ひとり、ステーキを食べていたのがかつての花街らしかった。

ぼくが、渋谷にあまり行かなくなってから、渋谷は大変貌を遂げつつある。電車の乗り換えなども戸惑うことが多い。

7月8日には、「渋谷アクシュ」、7月25日には、桜丘エリアにまたがる「渋谷サクラステージ」がオープン。

ちなみに「サクラステージ」には「TSUTAYA」が在庫16万冊の書店をオープンしたというから期待している。

その他にも、この数年で、

「MIYASHITA PARK」

「渋谷スクランブルスクエア」

「渋谷ストリーム」

「渋谷フクラス」

「渋谷キャスト」

「渋谷ブリッジ」

などの大規模商業施設が次々とオープン。むろん、「渋谷ヒカリエ」や「渋谷パルコ」なども健在だから、これらの施設にどんな店が、どれだけ入っているか見当もつかない。

いったい、誰が行っているのか。いくらインバウンドが増えたといっても、入っているレストランなどは成り立つのか。

「余計なお世話だ!」

仰せの通りです。

今度、何人かで、「渋谷探検隊」でも組織して平日、一日つぶして渋谷を探険してみよう。

結果はまたご報告したい。 (月刊『Hanada』編集長・花田紀凱)

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