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麻生氏の根強い不満、主流派から「岸田おろし」噴出 裏金、場当たり政策…〝政権の後ろ盾〟も限界 自民・内閣支持率は退陣水域に

zakzak by夕刊フジ / 2024年6月17日 15時30分

麻生副総裁(右)も岸田首相へのいらだちを隠さなくなっている(夕刊フジ)

岸田文雄首相が〝窮地〟に追い込まれてきた。自民党内で政権を支える主流派から、公然と「岸田おろし」「政権批判」が噴出したのだ。報道機関の世論調査でも、内閣支持率と自民党支持率が「退陣水域」といえる10%台に突入するものも出始めた。背景には、自民党派閥の裏金事件への怒りや、岸田政権の場当たり的な政治資金制度改革、財務省主導の経済・財政政策への失望感がありそうだ。4月の衆院3補選以降、自民党は支援候補が連敗しており、次期衆院選を見据えて「岸田首相の『顔』では戦えない」との声も強まっている。岸田首相は19日、初めての党首討論に臨むが、党内や国民の信頼を取り戻せるのか。

「将来に禍根を残すような改革だけは、やってはいけない」

自民党の麻生太郎副総裁は16日、新潟県新発田市で開かれた麻生派議員の政治資金パーティーで講演し、派閥裏金事件を受けた岸田政権の政治資金規正法改正に、こう異議を唱えた。

麻生氏は8日の講演でも、「政治資金の透明性を図ることは当然だが、将来、国会議員を目指す若者が、政治資金を確保できないから政治を断念するのは甚だ残念だ」と、同様の苦言を呈していた。

「政権の後ろ盾」となってきた麻生氏だが、岸田首相が自民党内に根回しもなく派閥を解消したり、規正法改正案で他党に妥協を重ねていることに根強い不満、いらだちがあるようだ。これ以上の〝首相の暴走〟を阻止する狙いなのか。

政治資金パーティー券購入者の公開基準額で、自民党では「10万円超」への引き下げが既定路線だったが、岸田首相は「5万円超」を主張する公明党の要求を受け入れた。調査研究広報滞在費(旧文通費)の使途公開などでも、日本維新の会の主張をのみ、改正案賛成を取り付けた。

これにより、麻生氏や茂木敏充幹事長ら政権を支えてきた主流派と、岸田首相の間に深刻な溝が生まれたという。

麻生氏が、岸田首相に異議を唱えた16日の政治資金パーティーでは、追い打ちもあった。

パーティーを開いた斎藤洋明衆院議員(麻生派)は「岸田総裁は頑張っているが、こういう状況に至った責任は最終的に誰かが取らなければならない」と、事実上の〝退陣論〟をブチ上げたのだ。

斎藤氏はさらに、「(自民党不信の原因は)処分、原因究明が十分になされていないというのが、国民の評価であり実態だ」「リーダーの責任も大いに議論されるべきだ」「(9月の総裁選では)真に党を改革できるような候補を応援したい」とも語った。

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