さらば、夕刊フジ 慰安婦問題、正しい歴史解釈の定着へ 夕刊フジ紙面で貢献 防衛省内に設置「スディルマン将軍像」への献花式掲載の意義
zakzak by夕刊フジ / 2025年1月21日 6時30分
国際政治学者・藤井厳喜氏
夕刊フジの休刊は誠に残念です。
いわゆる「大手マスコミ」の中では、夕刊フジは最も「言論の自由」の幅の広いメディアでした。他の媒体では言えないことも、ここでは率直に言うことができました。その意味で非常に貴重なメディアであり、休刊を心から惜しむものです。
執筆者の立場では、駅売店やコンビニで気軽に手にとってもらえるかたちで、最新の情報を提供できた、極めて手軽で優れた情報源であったと思います。私の専門分野でいえば、国際政治・国際経済、また米国の動向などについて、最新の情報を提供してきたつもりです。
よくコメントを求められましたし、また月曜から金曜の5回の短期集中連載も何回も担当しました。さまざまなテーマごとに、非常に印象深く記憶しています。
慰安婦問題に関しては、何回もその真相を書きました。今日では、いわゆる「慰安婦問題(慰安婦の強制連行)」は、日韓の「反日」勢力によるでっち上げであることがハッキリと証明されています。そういった正しい歴史解釈の定着に本紙での言論が多少でも貢献できたとすれば、筆者としてこれ以上、うれしいことはありません。
また慰安婦問題に関しては、私が米国やオーストラリアで講演旅行した折にも、その成果を寄稿しました。米サンフランシスコ郊外のクパチーノ市に赴いて、市長と慰安婦像設立問題について直接交渉し、慰安婦像を建立しない旨の確約を得たときは、日本国民として非常に大きな喜びを同行した友人とともに感じました。
連載以外にも折に触れて、私の関連している活動についても取り上げてもらいました。
特に印象深いのは、現在も防衛省内に設置されているインドネシアのスディルマン将軍像への献花式です。スディルマン将軍は、インドネシアにおいて日本軍に薫陶を受けて育った独立戦争の英雄であり、初代の国軍司令官となった人物です。インドネシア政府は独立に貢献した日本軍に感謝し、この将軍像を日本の防衛省に寄贈したのでした。
しかし、将軍像は長い期間、倉庫内に保管されており、日の目を見ませんでした。
これを評論家の加瀬英明先生をはじめとする同志が、防衛省敷地内に設置し、多くの人の目に触れるように努力しました。私はその第1回の献花式の幹事役を務めましたが、その折は夕刊フジに写真入りで紹介してもらいました。時のインドネシア大使も雨の中を列席され、非常に感動的なスピーチをしてくれたことを思い出します。
夕刊フジは厳しい時代をともに戦った同志のように感じています。貴重な言論の場を与えてくれたスタッフと読者の方々に心より御礼申し上げます。
藤井厳喜(ふじい・げんき) 国際政治学者。1952年、東京都生まれ。早大政経学部卒業後、米ハーバード大学大学院で政治学博士課程を修了。ハーバード大学国際問題研究所・日米関係プログラム研究員などを経て帰国。会員制オンライン映像配信サービス「ワールドフォーキャスト」主宰。著書・共著に『台湾を知ると世界が見える』(ダイレクト出版)、『米中最終決戦―アメリカは中国を世界から追放する』(徳間書店)、『藤井厳喜フォーキャスト2025』(ワック)など多数。
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