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新・親も知らない今どき入試 「早慶に現役進学できる学校」ランク 中高一貫校9校の中、女子校3校が躍進「男子より現役進学志向が強い」と予備校関係者

zakzak by夕刊フジ / 2024年8月9日 15時30分

今回は早稲田大と慶應義塾大の現役進学率が高い学校を集計した、「早慶に現役進学できる学校ランク」をお届けしよう。

進学者数は全国の4380校にアンケートし、2358校から得た回答を基に、附属校や系属校などを除き集計した。海城(東京)やフェリス女学院(神奈川)など、現役進学率が高くても、未集計または非公表の学校もある。

合格者数が多いからといって、進学率が高いとは限らない。2024年度の一般選抜における早慶合計の合格者数ランキングは、1位開成(469人)、2位日比谷(367人)、3位渋谷教育学園幕張(344人)、4位聖光学院(341人)、5位湘南(325人)―。ベスト10の内、表にあるのは横浜翠嵐(5位)、浅野(8位)、渋谷教育学園幕張(9位)の3校のみで、合格者ランキング1位の開成にいたっては87位(10・4%)。早慶にたくさん合格しても、43年連続で東大合格者数ランクの開成は、東大進学者が多いためだ。

早慶に進学できる学校ランクをみると中高一貫校が強く9校を占める。その中には、早慶いずれかに同級生の35・9%が進学する1位の頌栄女子学院をはじめ、4位の洗足学園、10位の東洋英和女学院と女子校が3校入っている。予備校関係者は言う。

「女子は男子より現役進学志向が強いことが大きい。加えて男子の上位層は、東大が厳しいと東京工業大や一橋大を目指すが、女子は東大の次は早慶と考える傾向が強い。得意な英語を生かして、早慶の文系学部を目指す女子が多いことも理由でしょう」

女子生徒がいる共学トップ校も同様の傾向が見られ、3位の渋谷教育学園渋谷や5位の横浜翠嵐、6位の広尾学園、9位の渋谷教育学園渋谷の進学率を引き上げる要因となっている。

早慶の進学者数を比較すると、頌栄女子学院や攻玉社(2位)、浅野(8位)、東洋英和女学院は慶大の進学者が多い。大学全体の合格者数は早大が慶大の倍近いが、進学先に選ぶ際は慶大の方がやや高く見える。

「慶大には早大にはない医、薬、看護医療の医療系学部があることが一因。慶大は国語がなく代わりに論文などを課し、受験生はその対策をとった分、思い入れが強くなるのかもしれません」(予備校関係者)

前述の開成の例をだすまでもなく、早慶でも合格者全員が進学するわけではない。調査に回答のあった2358校の現役合格者数に対する進学者の割合は、早大が44・3%で慶大は44・9%。東大など難関国立大は95%以上だから割合は低い。最難関私大でも東大や京大など難関国立大に合格すれば多くは進学しない。また、早慶ダブル合格や同一大学の学内併願により、1人が複数合格するためだ。それでも、MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)の進学者の割合は30%前後なので、やはり早慶は〝私学の雄〟といえよう。

■井沢秀(いざわ・しげる) 大学通信情報調査・編集部部長。1964年2月6日、神奈川県生まれ。明治大学卒業後、受験情報・分析を主力事業とする大学通信入社。大学の入り口(入試)から出口(就職)まで、情報を収集し発信中。中高・大学受験の案内書・情報誌を編集するほか、新聞社系週刊誌、経済誌などへの情報提供と記事執筆を行う。

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