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植木通彦 ちょっといい話 ボートレースメモリアル優勝戦回顧 馬場貴也選手、不利な大外からターンテクニックを駆使し1着 最後まであきらめない姿勢が生んだV

zakzak by夕刊フジ / 2024年9月12日 11時0分

SGボートレースメモリアル優勝の馬場選手(夕刊フジ)

1日に香川・ボートレース丸亀で全国24レース場の推薦レーサーたちが競ったSG第70回ボートレースメモリアル優勝戦を振り返ります。優勝したのは馬場貴也選手(滋賀)です。

優勝戦1枠・平本真之選手(愛知)は復活をかけ、2枠・片岡雅裕選手(香川)は地元の期待を集め、3枠・馬場選手は連覇がかかっていました。4枠・石野貴之選手(大阪)は一気にまくりを決める印象があり、その展開なら5枠・池田浩二選手(愛知)や6枠・桐生順平選手(埼玉)のまくり差しもあるかとさまざまな展開が脳裏に浮かびました。

実際は4コースの石野選手がスタートから伸びてレースが動きました。その1つ内コースが馬場選手。スタートから第1ターンマークまでの150メートルでは石野選手は馬場選手をまくり切れません。石野選手は瞬時にまくりから差しへとチェンジしました。石野選手のまくりを止めたことが馬場選手のターンテクニックを発揮できるポイントだったと思います。

馬場選手が石野選手のまくりを止めた位置は通常の3コースの位置より内側でした。そこからそのままターンするとターン手前の半径が狭いのでターンは流れてしまい馬場選手のまくり差しは決まりません。ところが、石野選手が差しにチェンジして外側にハンドルを入れ内側にスペースを作ったことで同時に馬場選手にもわずかながら外側にハンドルを入れるスペースが生まれたのです。おかげで馬場選手のまくり差しが決まりました。

このスペースはターンに入る手前にハンドルを入れスロットルレバーを握り体重移動によってボートをターンマーク側に向けるのに必要な時間であり距離です。馬場選手は最高のターンをするのにどれだけの半径が必要か身体で覚えているのでしょう。

馬場選手は優勝戦に2艇しか駒を進められない準優勝戦で最も不利な大外6コースからターンテクニックを駆使して1着となり優勝戦の3枠をゲットしました。3コースのまくり差しを得意にしている馬場選手には絶好の流れです。この優勝は馬場選手が最後まであきらめずに取り組んだ結果だと私は感動しました。

18日から群馬・ボートレース桐生でPGⅠ第11回ヤングダービーが開催されます。参加する若いレーサーたちも馬場選手の素晴らしい走りを意識して走るでしょう。私は準優勝戦、優勝戦の熱戦を『BOATRACEプレミア』でお伝えします。ご期待ください。

■植木通彦(うえき・みちひこ) 1968年4月26日福岡県生まれ。福岡県立博多青松高校卒。86年11月デビュー。2007年7月の引退までSG優勝10回を含む74回の優勝、公営競技初の年間獲得賞金2億円を達成したボートレース界のレジェンド。2018年、初代ボートレースアンバサダーに就任。テレビ『BOAT RACEプレミア』他、ネット放送、イベント、講演会で活躍中。『植木通彦オフィシャルブログ』(二次元コード)でも発信。

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