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年金世代・予備軍「シニアの居場所」 都市生活高齢者の住み替えの条件は? 子供が巣立つ頃から老朽化、避けて通れない家の問題 最も多い「希望する物件が見つかるか」

zakzak by夕刊フジ / 2024年10月17日 15時30分

(夕刊フジ)

子供が巣立つ頃から、家は老朽化していきます。シニア世代にとって、家の問題は避けて通れません。住み替えを検討することもあるでしょう。しかし、住み替えに失敗すると老後の大きなダメージになります。

世間のシニア世代は住み替えについてどう思っているのでしょうか?

この9月、ベンチャーサポート不動産株式会社(https://vs-group.jp/real-estate/)は、「シニアの住み替え」に対する意識調査を発表しました。注目すべき点は、回答者が東京都内もしくは政令指定都市に住んでおり、住み替えを検討している60歳以上の男女であることです。都市で生活するシニア世代には気になる調査結果でしょう。

まず、「住み替えの時期はいつ頃を考えていますか?」という質問には、「65歳以上70歳未満」と回答した人が最も多い41・3%で、次いで「70歳以上」が37・9%でした。「住み替えを検討する理由として最も近いものを教えてください」という質問では回答が割れ、「家が老朽化しているため」が16%と最も多く、次いで「住宅設備が古く、バリアフリー化されていないため」が15・5%と続きました。

「今よりも広い家に住みたいため」「老人ホームや高齢者向け住宅へ入居するため」「家や庭が広く、維持管理が大変なため」「交通の便や周辺環境が悪いため」といった回答もありました。家庭によって事情はさまざまでしょうが、これから老いを迎えることを十分に意識した回答に思えます。バリアフリー化や買い物難民になる心配、そして施設入居などを見据えているようです。

「住み替え先の選定基準として当てはまるものを教えてください(複数回答可)」という質問では、「利便性が高い(買い物などの商業施設や医療機関が近い)」と回答した人が最も多く69・8%。次いで「交通の便が良い(60・8%)」、「地域の治安が良い(47・3%)」「住居費が安い(43・9%)」と続きました。

そもそも同調査に参加した人たちは政令指定都市か東京都に住んでいる人たちですから、都市生活の利便性は手放したくないということかもしれません。もちろん、東京都内や政令指定都市でも不便な地域は存在します。路線バスが廃止される地域も増えているようです。高齢者にとって、「利便性が高い」と「交通の便が良い」はセットでしょう。

では、住み替えの懸念はどんなことでしょうか? 「希望する物件が見つかるかどうか(31・6%)」と回答した人が最も多く、次いで「住み替え費用の捻出(25・4%)」となりました。希望する条件と必要になる費用のバランスが最も気になるということでしょう。

ここからは筆者の感想ですが、少子高齢化が進むと福祉を含む社会インフラがますます不安になってきます。また、この国には災害の不安もついて回ります。そのため、住み替え先にはある程度福祉パワーの高い自治体を選び、その中でもハザードマップや古地図などを確認して、安全な場所を選ぶことが重要ではないでしょうか。

藤木俊明 副業評論家。自分のペースで働き、適正な報酬と社会とのつながりを得ることで心身の健康を目指す「複業」を推奨。著書に『複業のはじめ方』(同文舘出版)など。

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