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ノマドの窓~渡る世間はネタばかり~ 家着はこれじゃなきゃダメ 穴あきスレスレびろびろでも…どんなに上等でおしゃれな洋服より、肌になじんで心地良い

zakzak by夕刊フジ / 2024年5月8日 15時30分

お見せするほどのものじゃないんですが、愛用のスウェット(夕刊フジ)

ラジオ番組の収録が終わって「お疲れさまでした~」のだんらんの時間。いつも30分ほど、なんだかんだと雑談してクールダウンするんですが、そこでこんな話になりました。

「寝るときに着てるシャツが、もぉ、すんごくビロビロなんだけど、それでないとダメなんですよね」と誰かが口にした途端に、そこにいた出演者とスタッフ合わせて10人ぐらいが「そうそう」「わかる!」と強く賛同したのでした。

とてもオシャレで、いつもバチッとした格好をしてくる女性スタッフも「私の家着(いえぎ)がそうですよ。何年着てるんだろ。裾が広がって格好悪いんだけど、まぁ家の中でしか着ないし」と言い、「だよね、うちに帰ると、首回り伸びて、長年の洗濯で透けかかってるシャツでうろうろしてるもん」と誰かが続けます。

そうなんです、誰しも「うちに帰ってから着るもの」は決まっていて、そこそこ年代モノを愛用し続けている人が多いのではないでしょうか。もちろん、僕もそうで、確か10年ぐらい前にユニクロで買ったスウェットの上下を、今も毎日着ています。首回りと袖口、へろへろです。ヒザの下あたりに3センチ大の穴が空いているし、全体的に擦り切れています。でもいいんです、それで。はっきり言って、着心地、最高~。

数カ月前に、カミさんの女友だちがうちに来るという時「そのスウェットではあまりにも貧乏くさくてアカンでしょう」ということで、やっぱりユニクロで、うち用の「上下ジャージセット(2990円)」を買い、その晩はそれを着たんですが、翌日からは、穴あきスレスレびろびろに戻ったのでした。

僕はいつも、とあるテレビ番組の記念バンダナをカバンに入れていて、何かと重宝しているのですが、約30年モノです。思い切りくたびれてはいますが持ちこたえているんです。

今、カミさんがそばに居て、猫の相手をしています。着ているTシャツは、20年ほど前に、高円寺の「元祖仲屋むげん堂」で買った猫柄シャツです。

どういうわけなんでしょう、伸びない、色落ちしない、買った時のままで、「肌になじんで、着てないみたい」と言います。

今、僕はそんな〝家着〟に猛烈に関心があります。「何年着てんねん!」と自分でツッコミを入れながらも、決して処分せず、今日もまた着ている家着。どんなに上等でおしゃれな洋服よりも、肌になじんで心地良い家着。そんな家着に拍手と感謝の気持ちを忘れずにいたいと思う、今日この頃です。

■東野ひろあき(ひがしの・ひろあき) 1959年大阪生まれ、東京在住。テレビ・ラジオの企画・構成(山寺宏一&野沢雅子のFM大阪「ニュー・ノーマル・ライフ」など)、舞台脚本(「12人のおかしな大阪人」など)や演出(松平健とコロッケ「エンタメ魂」など)、ライブ企画&プロデュース(キムラ緑子と大谷亮介の「ドリー&タニーライブ」など)、コメディ研究(著書『モンティ・パイソン関西風味』など)、他幅広く活動。猫とボブ・ディランをこよなく愛するノマド。

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