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カワノアユミの盛り場より愛を込めて 「タイの夜を覚えたら日本で夜遊びする気にならない」…オジサンたちが口を揃えて言う理由 令和の若者は「不適切さ」になじめなくなった?

zakzak by夕刊フジ / 2024年6月20日 11時0分

今回もタイからお届けする。こちらのナイトライフに魅了され、もう20年もタイに通い続けている。好きが高じてバンコクのキャバクラでも働いたが、最近、どうにも気になることがある。タイの夜の街で、若い日本の旅行者の姿をほとんど見かけなくなったのだ。

バンコクや東部のビーチリゾート、パタヤの歓楽街には、コロナ禍以前は日本から多くの若者が訪れていた。しかし、現在はそうした夜の通りを歩いていても、日本人は年配のビジネスマンを少し見かける程度で、20~30代の若者を見ることはほとんどなくなった。

なぜだろうといぶかしんでいた矢先、近頃の日本では若者の旅行スタイルが変わってきていると耳にした。タイに来ても繁華街では軽く飲む程度で、夜の女性をホテルに連れ出すこともなく、ただ街歩きや風景を楽しむことが多いのだという。

これは昔ながらの夜遊びを目的にタイを訪れる私などには信じられないことだ。だが、SNSの普及で話題のスポットやアクティビティーなどの情報が広まり、夜遊びよりも観光に興味を持つ若者が増えたのだろう。

一方、夜の街で見かける日本人は私より年上の40代後半から70代の年配者が多い。彼らは口をそろえて言う。「タイの夜を覚えたら日本で夜遊びする気にならない」と。

彼らいわくタイの夜の街は「昔の日本のよう」なのだそうだ。女の子にドリンクやチップさえ払えばセクハラが許される。街中でも気にせず女の子に声をかけ、タイ人女性もそれにノリよく応じる。まさにドラマ「不適切にもほどがある」で描かれた昭和の日本のようなノリが、ここではいまも当たり前に続いている。

日本では平成から令和にかけて世の中がますます大きく変わり始めた。安易に女性に話しかければセクハラといわれ、たとえキャバクラであってもおさわりをしようものなら、退店や出禁になりかねない。タイで長く遊んでいる年配の男性たちにとって、もはやそんな厳しい日本の環境では楽しめないのだろう。

逆に、同じことはいまの若者にも言えるのかもしれない。日本でも昭和の雰囲気の盛り場を好み、タイの歓楽街も20年近く見てきた私にとってこちらの夜の風景に違和感は全くないが、初めてタイを訪れた最近の若者には、セクハラも当たり前のような世界は受け入れがたいのだろうか。

物価が上がったと言われるタイでも、店で飲むだけなら日本よりはまだまだ安い。そのうえ、〝不適切な時代〟を忘れられないオジサンたちにとって、タイはまさに楽園だ。私はもちろん、そういう部分も含めてタイが大好きなのだが…。

■カワノアユミ 20代を歌舞伎町と海外夜遊びで過ごした元底辺キャバ嬢。現在は国内外の夜の街でニッチなネタから盛り場の変遷までを幅広く取材。著書に、アジア5カ国の日本人キャバクラで9カ月間潜入就職した『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)。X(旧Twitter):https://x.com/ayumikawano/

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